1月3日に天橋立付近にある智恩寺と籠(この)神社を参拝しました。

1月3日は京都市内でも洛北を中心に積雪となりました。市街地では気温が高く、程なく解けましたが、丹波・丹後方面ではしっかりと積もり、雪景色が見られました。3日はもともと丹後へと足を延ばす予定で車を手配していましたが、急遽電車に変更をして訪れました。注意点は、新年3日とあってか、天橋立から京都方面へと戻る特急は夕方まで指定席(自由席はなし)が埋まっており、私は立席特急券で帰って来ました。デッキは寒く、2時間半ほどの立ちになるため、予め指定席の手配をしておくとよいでしょう。

天橋立駅のほど近く、天橋立の南側のたもとにあるお寺が智恩寺。切戸の文殊、九世戸の文殊と称され、日本三文殊のひとつとしても有名です。本尊の文殊菩薩は秘仏とされ、普段は直接拝することはできませんが、正月三が日、1月9日・10日、7月24日午後~夜には御開帳または御開扉されます。今回はご開帳のタイミングで訪れました。格子越しではありましたが、美しいお姿を拝せました。寺の創建は平安時代初期で、境内では明応10(1501)年に建立された丹後では最も古い木造建築の多宝塔が目を引きます。また、山門も丹後地方最大の大きさとされます。

文殊菩薩は日本の神々の招きで中国の五台山から渡海して来たという九世戸縁起の神話伝説も伝わり、神事を脚色した謡曲も生まれ、足利義満も周辺に6度訪れるなど、室町時代からは数多くの巡礼者で賑わいました。さらに鎌倉時代の鉄湯船(手水に使われる)や、和泉式部の歌塚とされる宝篋印塔など、鎌倉時代の遺物も境内には残されています。3日は初詣で訪れる多くの方で賑わっていました。扇形のおみくじも人気です。

智恩寺周辺には食事処も多く、智恵の文殊にちなんだ「智恵の輪」という円形の石細工や、智恵の餅という門前名物もあります。智恩寺の門前からは天橋立の遊覧船や対岸(籠神社方面)へと渡る観光船も出ています。今回は観光船に乗りましたが、その様子は別途ご紹介します。

天橋立の北側には、丹後国一ノ宮の「籠(この)神社」があります。「籠」を「こ」と読ませ、そこに助詞の「の」を加えて「籠(この)神社」と発音します。籠神社は、伊勢神宮の内宮と外宮、それぞれの元伊勢の地として信仰される神社で、元伊勢籠神社と呼ばれます。天橋立の北にあり、傘松公園へのケーブル・リフト乗り場の道中に位置しているため、観光ルートとしても人気です。

新年には、主祭神の彦火明命(ひこほあかりのみこと)が、天から降臨される際に神様から授かったという矢にちなみ、大きな矢の飾りが登場していました。雪やみぞれの降る中でしたが、駐車場も混み合い、多くの方が参拝に訪れていました。

1月3日は満月で、満月と新月の日に授与される「産霊守(むすひまもり)」を頂くことができました。満月(望)と新月(朔)には、霊妙な力(むすひ)が強まり、籠神社と本宮の真名井神社を参拝することは「産霊(むすひ)詣り」とされてきたそうです。満月の日には白いお守り、新月の日には黒いお守りを頂け、一対で裏を向けると「明」という字が現れます。郵送はされておらず、現地でのみ授与されています。満月や新月の日を確認して訪れていただくのもよいでしょう。

ガイドのご紹介 吉村 晋弥

京都検定1級に8年連続の最高得点で合格(通算10回合格。第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。BS朝日「あなたの知らない京都旅」、KBS京都(BS11)「京都浪漫」出演。特技はお箏の演奏。
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