賀茂曲水宴は、上賀茂神社境内の渉渓園にて、毎年4月第2日曜日の昼過ぎに行われる曲水の宴です。寿永元(1182)年に当時の神主が曲水宴を催したのが始まりで、昭和35年に再興されましたが一時中断、平成6年の皇太子殿下御成婚を機に改めて再興されました。曲水の宴では、小川に盃(さかずき)を流し、歌人が和歌を詠みます。盃を乗せた羽觴(うしょう:オシドリの姿を象った盃台)が、曲がりくねった小川にゆったりと流れ、童が引っかからないように竿で下流へと流していきます。童は盃を歌人に手渡すなど、献身的な動きを見せるのもかわいらしいです。
賀茂曲水宴の特徴は、前年の斎王代が最後のおつとめとして登場すること。十二単の美しい姿で登場され、本殿に参拝後に渉渓園に入ると、歌題を読み上げる役を担います。お付きの少女も満面の笑みで晴れ姿を見せてくれました。詠まれた和歌は集められたのち朗詠され、雅な調子の歌声が響きます。春のひと時を感じる優雅な行事でした。賀茂曲水宴の見学には1000円が必要ですが、お抹茶と和菓子もついています。私は過去3回見に来ましたが、毎回和菓子はお店を含めて変更になるようで、今年は七條甘春堂さんの花筏というお菓子でした。賀茂曲水宴、機会がありましたらご覧になってみてください。
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吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2017」監修。特技はお箏の演奏。