仁和寺では御室桜のメインである御室有明は散り果てましたが「泣き桜」が咲いています。
「京都の桜の最後」といえば、真っ先に仁和寺が思い浮かぶ方もおられるかもしれません。御室桜は、仁和寺境内にある桜の総称で、特定の種類ではありませんが、境内の中門を入って左側に広がる桜苑は「御室有明」という特殊な種類で埋まり、この桜が一般的には御室桜と呼ばれています。この御室有明は、背が高くならないのが特徴。桜の下に粘土質の土壌があり土中に酸素や栄養分が少なく、桜が根をのばせない要因のひとつとなっているそうです。御室有明は、今年は10日頃には散り果ててしまい、2002年を上回るペースで散っていってしまいました。
現在の境内は御衣黄(ぎょいこう)や普賢象桜などの八重桜が美しく、新緑も綺麗。料金も無料となっています。そして、桜苑の北西角にある一本の桜の「泣き桜」も、今日(14日)の段階で満開でたいへん見事です。現在の境内は御衣黄(ぎょいこう)などの八重桜が美しく、新緑も綺麗です。泣き桜は御室桜の中でも特に開花が遅い一本で、清楚な花を咲かせる美しい桜。光に輝く純白の花は格別です。仁和寺では公式に(ようどうざくら)と命名されています。名前の由来は諸説ありますが、江戸時代には桜の開花中にしか公開されていなかったため、この最後の桜が散る様子を泣いて惜しんだことから「泣き桜」と呼ばれたともいいます。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。第14回京都検定1級(合格率2.2%)に最高得点で合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2018」監修。特技はお箏の演奏。