白峯神宮の地主社(精大明神社)の前にユニークな牛の像が建っています。
白峯神宮は、幕末の孝明天皇が、平安時代末期の保元の乱に敗れて四国・讃岐国で亡くなられた崇徳天皇の霊を都へとお戻しし慰めるために創建しようとした神社です。孝明天皇の生前には叶わず、子の明治天皇が遺志を引き継いで創建されました。明治6年には、淡路島で亡くなられた淳仁天皇の霊も祀られています。
境内は、和歌・蹴鞠の家である「飛鳥井家」の邸宅地跡で、境内東の地主社内に蹴鞠ゆかりの地として鞠の精霊を祀る「精大明神社」があることから、蹴鞠をはじめとする球技全般の上達にご利益があるとして、部活動に励む修学旅行生をはじめ、球技に携わる多くの方々から信仰を集めています。
そして地主社の前にはユニークな牛の像が置かれています。一見、普通の牛の像にも見えますが、よく見てみると前脚にはサッカーボールが。さらに、お腹の下にはラグビーボール、後ろ脚にはスニーカーを履き、もう片方はホームベースを踏んでいます。そして尻尾の先はラケットになり、首から下げているのは鈴ではなく野球ボールとなっています。頭には月桂冠も付けていました。
像は大小2つあり、大きい方の牛の前には教科書も置かれていて、書かれている内容もユニークでした。これらは最近地主神社の前に置かれたようで、地主社前の看板のイラストと同じ姿をした像となっています。球技の神様ということに加え、地主社の中には白峯天神も祀られているため、学業成就のご利益もプラスされて「文武両道」ということのようです。白峯神宮にご参拝の際には、ユニークな牛の像にも注目をしてみて下さい。
「京ごよみ手帳2019」訂正のお知らせ
・P39の三十三間堂「楊枝のお加持と大的大会」の日程が1月14日となっていますが、正しくは「1月13日」です。
・P225の「京都御所」のデータで、2番の休みは「月曜(祝日の場合は翌日)・年末年始・臨時休あり」です。
ご迷惑をおかけいたします。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
第14回京都検定1級(合格率2.2%)に最高得点で合格。気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。8年ぶりに受験した第13回京都検定で再度1級に合格し「京都検定マイスター」となる。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳」監修。特技はお箏の演奏。
こんにちは。
白峯神宮には、「飛鳥井」という井戸があったことで知られていますが、
いまは飛鳥井は、「無い」ということでよろしいのですか?
(つまり、かつては飛鳥井はあったが、いまは無い、と。)
神社の方に尋ねたのですが、
「手水の水が、「飛鳥井」と同じ水脈で同じとも言えます」とうやむやなはっきりとしないことを言われてしまって、わかりませんでした。
つまりは、手水の水は、飛鳥井と同じ水脈で、「飲める」のですか??
まなぶ様
私も現在の手水が、本来の飛鳥井と全く同じ場所なのか、あるいは新たに掘りなおしたものなのかといった部分は存じ上げず、はっきりとしたことは言えないのですが、白峯神宮のホームページでは現在の手水が「飛鳥井」として紹介をされておりました。「明確に現存するのは本井戸だけです。」とも書かれておりますので、まなぶ様が神社の方からお伺いした反応は不可解ですね。
http://shiraminejingu.or.jp/keidai/water/
また、50mほど北の潜龍井について、ホームページには「飛鳥井からほんの50mほど離れているだけですが、同じ地所でも深さが違うと、全く違った水脈源になり、水温も異なっています。」と書かれており、現状の手水が古くからの飛鳥井と同じ水源かどうかも、掘りなおしているかどうかによるのではないかと察します。
飲めるかどうかという点は、手水である以上、口にされても問題はないのではと思います。
ありがとうございます。
手水の水は、組み上げている井戸のものならば、”一般的に”飲んでも大丈夫なのですか。
個人的に手水の水を飲む習慣がなかったので、
知らなかったというか、はっきり分かっていませんでした。
井戸水が飲みたかったので、白峯神宮に行ったのですが、
井戸が手水に使われていたので、飲んでも大丈夫か神社の方に訊いたのですが、
はっきりしないうやむやなことを言われてしまって。
お腹こわしたりしたら責任取れないから、神社の方は「飲めます」とも言えなかったのでしょうか。
いずれにしろわかりませんが。
まなぶ様
手水は、手を清めるだけでなく口をゆすぐためのものでもありますので、
口に入ることは想定した水源になっているとは思います。
その意味で「口にされても問題はないのでは」と書きましたが、
大量に引用しても大丈夫かどうかは、個々の社寺にご確認されるのが安全かと思います。
よろしくお願いいたします。
説明くださって、ありがとうございます。(^^)