京都文化博物館で「祇園祭」展が行われています。※追記:4月4日(土)から4月13日(月)まで中止となりました。
1日現在、京都文化博物館で行われているのが「京都祇園祭 ―町衆の情熱・山鉾の風流」の特別展(1500円)です。別館には橋弁慶山と郭巨山(かっきょやま)が巡行当日の姿で登場しているのも目玉で、こちらは無料で目にすることができます。祇園祭は毎年7月に行われる八坂神社の疫病鎮めの祭礼で、神輿が京都の街へと出る前に街を清めるために巡行するのが山や鉾となります。
今回の展示では山鉾を飾る豪華で貴重な懸想品の数々を目の前で見ることができ、祇園祭ファンにはたまらない内容となっています。解説面は中級者向けかなと感じますが、ある程度祇園祭の知識がある方がより楽しめるでしょう。全体的には要所を抑えた展示でした。こうした世情のため訪れる人は大変少なく、同じフロアに10人もいないくらいで、人と並んで展示を見るようなことはありませんでした。
今年は新型コロナウイルスの影響で、葵祭(路頭の儀)の中止が発表されており、例年数十万人の人出でにぎわう祇園祭も通常の開催は難しいといわざるを得ません。戦国時代には通常の旧暦6月ではなく、秋や冬に延期されて行われた年もあり、1512年には11カ月遅れの旧暦5月に昨年分の祭りを行い、翌旧暦6月にその年の祭りも行われたということがありました。また、明治12年はコレラで11月に延期していますので、今年もそうした延期が検討される気がしています。いつ見られるかわからない山鉾の姿。しばし祇園祭気分を味わうことができました。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
京都検定1級に3年連続最高得点で合格(第14回~第16回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2020」監修。特技はお箏の演奏。