先日の「まいまい京都」さんのライブ配信でお見せした、京都各地の茅の輪の写真を掲載します。
毎年6月30日に全国各地の神社で行われる夏越祓の神事。茅の輪が登場する神社が多く、その形は微妙に違っています。由緒は祇園祭で配られる粽(ちまき)と同じで、蘇民将来の故事により、疫病除けに加え、半年間でたまった罪や汚れをはらうために茅の輪をくぐります。くぐり方は神社ごとに少しづつ違いますが、基本的には「水無月の 夏越の祓する人は ちとせの命 のぶというなり」という歌を唱えながら、左→右→左と無限大マークや8の字を描くように通過して最後に本殿を参拝します。
昔は「夏を越える」ということは本当に大変なことでした。というのは、気温が上がって疫病が流行りやすく、大雨による洪水も多発する季節、かたや日照りで干ばつも起こることがあるなど、人の力では防ぎようがない災害のオンパレード。無事に夏を越せるかどうかは神仏に祈願をするしかない部分もあったのでしょう。夏越祓で茅の輪や水無月を見るたびに、そうした人々の長年の思いを感じます。
先日のライブ配信では、京都各地の茅の輪の写真をお見せしました。今回はその写真を掲載します。夏越祓にはまだ早いですが、八坂神社に茅の輪が登場しているように、茅の輪の力で疫病鎮めを祈願できればと思います。なお、写真は基本的には過去のもので、現在各神社に出ているものではありませんのでご注意ください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
京都検定1級に3年連続最高得点で合格(第14回~第16回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2020」監修。特技はお箏の演奏。