九州で記録的な大雨となっています。8日かけて引き続き、災害レベルの大雨に警戒が必要です。
熊本県南部や鹿児島、さらに九州北部と、連日猛烈な雨が降り、甚大な被害が発生しています。亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。そしてご遺族の方に心からお悔やみを申し上げます。コロナの影響で経済が冷え込む中、被災された方々の心情は本当にお辛いことと思います。気象予報士の一人として、たいへん心を痛めています。
今回のような線状降水帯は、事前の予測が難しくはありますが、数時間前にはおおよその傾向は見えます。そして時中には報道よりも早く「危ない、人が亡くなる」と思っています。気象業務法の関係で、気象予報士であろうとも自分の見解を不特定多数に発信することはできないのが大変歯がゆいですが、この先は強弱を繰り返しつつも8日にかけて(7日ではなく8日)、九州を中心に大雨のリスクが高い状態が続きます。再度、線状降水帯が形成されて、さらなる被害の拡大がありうる状況ですし、西日本や東海・北陸・長野など、他の地域でも雨脚が強まって大きな災害が発生する可能性があります。
雨の実況には十分にご注意いただき、早めの避難をお願いいたします。夜間や大雨で川があふれているときには無理に避難せず、家の2階以上の山や崖から反対側の部屋に入って、身の安全の確保してください。洪水や土砂災害と浸水害の危険度、雨雲の様子は、気象庁のホームページでボタンひとつで切り替えて確認することが出来ます。写真もご参考にぜひマメにご覧下さい。河川水位の変化は「川の防災情報」で確認が出来ます。任意の観測点の推移を見られますが、大切なのは「河川水位の時間変化」から「10分毎の水位」を見ることです。基本が1時間単位の水位しか表示されませんので、最新の変化傾向を常に確認することが肝要です。1時間もあれば水位は大きく変わります。どうか命を守ってください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
京都検定1級に3年連続最高得点で合格(第14回~第16回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2020」監修。特技はお箏の演奏。