2月も中盤となり、寒さの中でも「光の春」を感じるようになりました。

立春を過ぎ、いよいよ統計的な平均気温が上昇し始めています。ゆっくりと聞こえてくる春の足音の中で、最も早く春を感じさせてくるのが光です。「光の春」という言葉は、気象歳時記を中心に好んで使われます。もとはロシアの言葉だそうで、氷点下何十℃を普通に記録するような地域では、一見変わらぬ銀世界の中でも、日に日に増していく朝の輝きや室内への日差しから「春は光から」を身にしみて感じるのでしょう。

日本でも、冬至から立春までの気温と日脚の伸びには1か月以上の差があり、まだまだ寒い今の時期には、近づきつつある本格的な春を後押しする言葉となっています。この時期は1日に2分ずつ昼の時間が長くなっていて、ゆっくりと「春らしい」時間帯が長くなるとともに、植物も芽吹き始め、春の足音も大きくなっていくのでしょう。鴨川でも水面がキラキラして明るい光を感じるようになりました。

ただ、目先17日は強い寒気の影響で近畿北部や北陸を中心に大雪となり、京都市内でも雪が降る予報が出ています。週間予報を見ても平年より気温が低い日が続きそうですので、体調管理には十分にご注意ください。

ガイドのご紹介

京都検定1級に5年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。