圓徳院の雪景色

25日の大雪の日に、高台寺の圓徳院を訪れました。

圓徳院

25日の大雪の風景は今回が最後です。高台寺は午前中は拝観休止でしたが、圓徳院は10時から拝観が行われました。靴を脱いですぐの南の縁側は足下が濡れていましたが、奥の北庭は見事な額縁の雪景色を眺めることができました。

圓徳院

北政所・おね(以下、おねで統一)は、高台寺を創建するころ、秀吉と過ごした伏見城の化粧御殿とその前庭を現在の圓徳院の地に移して住んでいました。おねの死後、御殿は永興院という寺に改められ、のちに化粧御殿は高台寺に移され、前庭はおねのおいである木下利房が創建した圓徳院の所管となって現在に受け継がれています。ということで、圓徳院最大の見どころは、伏見城から受け継がれているお庭。「北庭」がそれにあたります。大きな岩や石橋が並ぶ様子が桃山時代の豪胆さを伝え、秋には紅葉も見事。伏見城にあった頃は池泉回遊式庭園でしたが、現在は枯山水の庭園となっています。

圓徳院

清水寺や八坂神社は座ってゆっくり眺めることは基本的にはできませんが、この圓徳院では疲れた足を休めて国の名勝にも指定されている素晴らしいお庭を眺めつつ時を過ごせます。北庭のみならず、入ってすぐの方丈前に広がる南庭も美しい枯山水で、こちらも人気が高いです。

圓徳院

また、方丈内の襖絵は赤松燎画伯の遺作で、戦国という乱世の荒波から天下統一を果たした秀吉が白龍のイメージで表されています。さらに、長谷川等伯の出世作となった障壁画の複製も裏側には展示をされていて必見です。東山では穴場のお寺といえ、個人的にもおすすめの場所です。

圓徳院 南庭

雪の日は庭が明るく、普段とは全く異なった印象を受けます。貴重な光景を目にすることができました。

圓徳院

ガイドのご紹介

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京都検定1級に6年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。

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