のどかな風景の嵯峨野

嵯峨野には長閑な田園風景が広がっています。

嵯峨野 広沢池西側

京都市近郊屈指の長閑な風景が広がっているのは、広沢池周辺の嵯峨野だと思います。嵯峨野といってもその範囲は広く、野宮神社付近の竹林も「嵯峨野の竹林」と呼ばれますので、2-3kmほどの範囲はあるでしょう。辺りは「歴史的風土特別保存地区」に指定されており、土地の維持管理行為以外は現状変更が禁止されています。京都では山沿いを中心にこうした地域があり、景観の保存が行政をあげて行われています。

嵯峨野

広沢池の西側から大覚寺にかけては、特に田園風景が広がる光景を楽しめます。周囲の山も映えて、空間が広く感じられるでしょう。すでに稲刈りは終わって静かな雰囲気でした。近年はバイオマス堆肥などを使った環境に配慮した米作りを行っておられるところもあるそうです。

広沢池

稲刈り後には「稲孫(ひこばえ、ひつじ)」と呼ばれる再度の芽吹きがあり、17日に訪れると田んぼが、夏の時期のように青く(緑に)なっているのが印象的でした。折々に変化するのも田園風景の魅力。京都もほとんどが都市化していますので、こうした風景が都市の近くでこの先も残っていってくれるのは大変貴重だと感じます。

広沢池

広沢池の西側ではコスモスが綺麗に咲いていました。ピンクや白の明るく優しい色合いのコスモスは秋の盛りを教えてくれます。京都では亀岡市の夢コスモス園や恭仁京跡などが名所ですが、京都市街地近郊ではまとまって咲いているところは珍しいです。

広沢池

ここは地元の方に親しまれていて、風に揺れて咲く様子に散歩に訪れた地元の方も写真を撮ったり、立ち止まって眺めたりをされていました。コスモスは地元の方が植えてくれているだと察しますが、背景に広がる長閑な風景に文字通り彩りを加えてくれています。

広沢池

ガイドのご紹介

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京都検定1級に6年連続の最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。BS朝日「あなたの知らない京都旅」、KBS京都(BS11)「京都浪漫」出演。特技はお箏の演奏。

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