鹿王院の紅葉と修復を終えた舎利殿

嵐山エリアの鹿王院(ろくおういん)は遅くまで紅葉が美しい場所のひとつです。1日に訪れた際の写真です。

鹿王院 12月1日

鹿王院は、嵐電・鹿王院駅のほど近くにあり、紅葉の穴場と呼べるお寺です。JRの嵯峨嵐山駅からも歩いていくことができます。寺は室町時代の初期、足利義満が自身の延命を願って創建した宝幢寺の塔頭に始まります。入り口の山門や客殿には義満の字による額がかかっており、その筆跡がうかがえます。

鹿王院 12月1日

鹿王院の魅力のひとつは境内の奥へと続く長い参道。木々に包まれた参道を歩けば木漏れ日が心地よく、特に紅葉の時期はとても素敵です。京都屈指のおすすめの参道です。鹿王院は観光地の嵐山に近いものの、その場所柄、紅葉シーズンでも比較的人が少なくゆっくりと参道を歩くことができます。

鹿王院 12月1日

境内を拝観すると客殿の前から嵐山を借景とするお庭が望めます。縁側に座って心行くまで時を過ごしてみてください。建物では舎利殿が目を引きます。鎌倉幕府の3代将軍・源実朝が宋の国から手に入れた仏牙舎利(ぶつげしゃり)を安置するお堂。仏牙舎利とは、お釈迦様の歯のことで、仏の説法が発せられる部分として仏舎利の中でも最も価値があるとされました。今年修復が終わり、現在は舎利殿の中にも入ることができますので、仏舎利が納められた厨子を守る四天王の像などを眺めてみてください。なお仏牙舎利は、10月15日にのみ公開されます。

鹿王院 12月1日

今回の写真は12月1日のものですが、参道はまだしばらく楽しめそうでした。今年は12月17日まで、完全予約制で3年ぶりにライトアップが行われています。各日150名限定でお抹茶付き。平日は狂言師さんが登場するのだとか。料金は2500円です。月曜休みの点にご注意ください。

鹿王院 舎利殿

過去に訪れた際には、ライトアップは奥へと続く参道の美しさもさることながら、闇夜に輝く舎利殿や、暗がりの中にうっすらと嵐山の稜線が見えるのも印象的でした。お抹茶のおもてなしもありがたく、ほっとできます。あまり夜にお抹茶を頂く機会もありませんので、非日常の感じがしました。そして人が少なく、特に後半はとても静かにお庭と向き合うことができるでしょう。ライトアップはまだ空きがありますので、お時間の許す方はご予約の上、足を延ばしてみてください。

鹿王院ライトアップ(過去の写真)

ガイドのご紹介

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京都検定1級に6年連続の最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。BS朝日「あなたの知らない京都旅」、KBS京都(BS11)「京都浪漫」出演。特技はお箏の演奏。

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