秋の非公開文化財特別公開 2024年 千本釈迦堂と元慶寺

京都古文化保存協会の「非公開文化財特別公開」が行われています。千本釈迦堂や山科の元慶寺を訪れました。

千本釈迦堂

毎年この時期に行われる、秋の非公開文化財特別公開。拝観休止日がある場所もあるため、詳細は事前にご確認下さい。料金は1カ所1000円。残念ながら内部の写真はNGの場所がほとんどかと思います。

千本釈迦堂

千本釈迦堂(大報恩寺)は、今年2024年、六観音像と地蔵菩薩像が国宝に指定をされたことで話題になりました。いずれも鎌倉時代初期の作で、六観音像のうち准胝観音像の胎内より貞応3(1224)年の銘が見つかり、肥後別当定慶の作であることが判明しています。六道の世界それぞれに対応した六観音が、光背も台座も当時のものが残っていることに価値があり、さらに状態も大変良好です。通常から霊宝館で参拝できます。特別公開では、狩野山楽が林和靖(りんなせい)の姿を描いた屏風や仏眼仏母像が展示されています。

千本釈迦堂 特別公開

また、千本釈迦堂の本堂は鎌倉時代の1227年の建造で、京都市街地で最も古い建物として知られています。この創建当時からの本堂は「おかめさん」の伝説で有名です。建設の責任者であった大工の棟梁・長井飛騨守高次(ながいひだのかみたかつぐ)は、内陣に四本立てる柱の一本を誤って短く切ってしまいました。困り果てた夫の姿を見かねた妻のおかめさんが、残りの木も短く切って、上に「斗栱(ときょう、ます)」を乗せてはどうかと提案します。

千本釈迦堂 おかめ像

その見事なアイデアで無事に本堂は上棟式を迎えるのですが、そこにおかめさんの姿はありません。実は、おかめさんは妻が助言をしたと知れては世間の恥と考え、自害をしてしまっていたのです。夫の棟梁は、妻への感謝と冥福を祈るため、上棟式の日におかめさんの顔をかたどった面を付けた扇御幣を奉納したといわれています。内助の功の典型ともいえるこのお話、実は賛否両論あり、なぜ死ななくてはいけなかったのか、私を含め現代人では納得しがたい部分があるかもしれません。

元慶寺

さて、山科では平安時代に花山天皇が出家した寺として知られる元慶寺が特別公開されています。今年のNHK大河ドラマにも花山天皇は登場し、藤原兼家とその子・道兼らによる策謀で出家をするシーンは印象に残ったのではないでしょうか。特別公開では、花山法皇の肖像画(江戸時代)や出家の図などが公開されています。小規模な寺院ですが、花山天皇が復興した西国三十三所観音霊場の番外となっています。

元慶寺

他にも秋の非公開文化財特別公開では、曇華院(どんげいん)門跡なども公開される予定ですが、公開日程が場所によって異なるため、よくご確認の上、足を延ばしてみてください。なお、山科の阿弥陀寺は別途ブログで書く予定です。

元慶寺

ガイドのご紹介 吉村 晋弥

京都検定1級に7年連続の最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。BS朝日「あなたの知らない京都旅」、KBS京都(BS11)「京都浪漫」出演。特技はお箏の演奏。

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11月19日(火)13時~15時30分頃
雅な宝鏡寺の人形展と紅葉色づく相国寺の開山堂庭園へ

【散策を受付予定!】
11月26日(火)午後 → 行先き未定(紅葉)
12月10日(火)午後 → 行先き未定
12月14日(土)午後 → 山科義士まつり
12月31日(火)時間未定 → 大晦日散策やります

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11月10日(日)18時30分~20時30分頃
京都の紅葉講座 2024年 吉村のおすすめスポットを解説!

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