本日(16日)は、龍安寺と仁和寺の桜を訪れてきました。いよいよ京都の桜も見納めです。
京都の桜は、ソメイヨシノはほとんど散り果て、現在は遅咲きの八重紅枝垂れ桜がまだ残り、八重桜も見ごろとなってきています。八重桜も京都では各地に植えられていますので、意外な場所で花を咲かせている桜に出会えることでしょう。千本釈迦堂や千本閻魔堂でも、それぞれ綺麗でした。緑色の花を咲かせる御衣黄(ぎょいこう)も、千本釈迦堂や雨宝院、仁和寺や堀川沿いなどで咲いています。
仁和寺の御室桜は「落花さかん」のステータス。しかし、今年は高気圧に穏やかに覆われる日が続き、思いのほか散っていませんでした。17日まで見られそうな様子です。御室桜は散り際も美しく、まるで雪が積もったかのように地面が白く覆われる光景は見事。満開時よりも好みという方もおられるほどですので、あえて訪れてみてもよいでしょう。ただ、18日までは持たない可能性が高く、桜が終了すると桜苑への立ち入りは来年まで出来なくなります。
また、御室桜の散るころにだけ見られるのが通称「泣き桜」。仁和寺桜苑の北西角にある一本の桜の木で、今日(16日)の段階でまだ3分咲き。御室桜の中でも特に開花が遅い一本で、新種の可能性が高いとして近年注目されています(仁和寺は公式に揚道桜(ようどうざくら)と命名されています)。名前の由来は諸説ありますが、江戸時代には桜の開花中にしか公開されていなかったため、この最後の桜が散る様子を泣いて惜しんだことから「泣き桜」と呼ばれたともいいます。本当に綺麗ですので、17日に行かれる方は、是非お見逃しなく!
仁和寺まで行かれたら、お勧めなのは龍安寺。石庭には遅咲きの八重紅枝垂れ桜が咲き、まだ見ごろが続いています。石庭に見事な枝垂れ桜が咲くのは今しか見られません。一昨年の、JR東海「そうだ京都、行こう。」の春のキャンペーンはこの龍安寺の桜で「あ、石庭が、笑ってる。」がキャッチコピー。まさに今、石庭が笑っています。京都の桜もいよいよ見納め。このブログでも様々な桜をご紹介して来ましたが、また総集編を作りたいと思います。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。