西陣に咲く、初夏の花

雨宝院のキリシマツツジ
京都は本日(25日)も、25.9℃まで気温が上がって夏日となり、キリシマツツジや藤の花といった初夏の花が見ごろを迎えています。

桜井公園の藤桜が終わって一気に季節が進んだ感じがします。緑の美しさもさることながら、次々に咲き始めた花たちからも目が離せません。例年よりも早く気温も25℃を超える日が出始めて、まさに初夏の陽気です(立夏は5月5日ですが)。本日は3か月予報が発表されました。今年は6月に「梅雨前線の影響を受けにくい」と明記されていて、梅雨入りは遅くなりそうです。そうなると比較的過ごしやすい「初夏」の期間も長いわけで、観光にとってはプラスではないでしょうか。

雨宝院のキリシマツツジ一方、この夏は5年ぶりにエルニーニョ現象が発生する見込みです。詳しいメカニズムの解説は省略しますが、1979年~2008年の夏の統計では、エルニーニョ現象が発生した時の「夏の西日本の気温」は、一度も「高い」になったことはありません。つまり、この夏は猛暑の可能性はかなり低く、反対に冷夏となることも十分に考えられます。そして、エルニーニョ現象の発生時には、同じく統計的には「梅雨明けの時期が遅くなる」という傾向もあります。以上は、あくまで傾向で、ふたを開けてみれば平年並ということもありますが、今後の実況には注目です。

雨宝院のキリシマツツジさて、本日西陣の雨宝院を覗いてみると、桜が散った境内に、真っ赤なキリシマツツジが咲いていました。桜と違って多くの方の目に触れることがないのがもったいないほど、綺麗に咲いています。日陰の多い境内は、ちょっとしたオアシスのようでした。近隣の妙蓮寺や本隆寺、浄福寺では、26日から非公開文化財の特別公開がありますので、移動の合間に足を延ばしてみるのもおススメです。

桜井公園の藤また、本隆寺の南、智恵光院通に面した「桜井公園」では、藤の花も見ごろを迎えています。房は割と長く、なかなか綺麗です。藤棚の下にはベンチもあって、休憩するにも最適。よければこちらも訪ねてみて下さい。なお、藤の花は香りがよく、クマバチが集まってきますが、その大きさと羽音に反しておとなしい性格ですので、つついたりしなければ基本的には近づいても全く問題ありません。スズメバチの別名「クマンバチ」と名前が似て、大きさや羽音も迫力があるために怖いイメージを持たれてしまっているようです。京都では、長岡天満宮のキリシマツツジも、乙訓寺の牡丹の花も見頃に入り、ツツジの開花も進んでいます。観光には最適なシーズン、初夏の京都にもお越しください。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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