まず気になる台風18号の動きです。予報円まだまだ大きいのですが、中心線としては6日日中に紀伊半島沖から東海・関東に上陸という流れとなっています。ただ、進路はまだ西や東へずれる可能性は十分あり、最接近の時間も前後する可能性がありますので、必ず最新情報をご確認ください。また、台風は勢力が強く、また接近時の進行速度は比較的早いため、急激に風が強まり不意をつかれる恐れがあります。雨も南から東に開けた山沿いを中心に、4日夜から強まってきますので警戒を。勢力の強い台風、4日の晴れ間を有効活用して、早めに対策をとってください。
さて、先日よく晴れた日に青空の似合う場所を求めて西本願寺を訪れました。広い境内はに巨大な建造物が立ち、快晴の青空と堂々たる眺めを楽しむことができました。西本願寺は浄土真宗本願寺派の本山で、御影堂と阿弥陀堂が今年の9月18日から正式に国宝となりました。西本願寺が現在地に移ってきたのは天正19年(1591)年のこと。
以後、江戸時代を通じて京都には数々の大火がありましたが、西本願寺の建物は奇跡的にその災禍をくぐりぬけ、新たに国宝に指定された御影堂と阿弥陀堂を含めて7件もの国宝建造物が現在にまで伝わっている大変貴重なお寺です。世界遺産としても登録され、京の三閣の一つ飛雲閣(通常非公開)や、その美しさから眺めていると日が暮れてしまうという唐門は名高く、絵画でも親鸞上人像は鏡御影と安城御影がそれぞれ教科書などでもおなじみ。寺宝の数々は枚挙にいとまがありません。
と書くと、格式高く近寄りがたい印象を受ける方がおられるかもしれませんが、浄土真宗のお寺はお堂への参拝は自由に行ってよいところが多く、西本願寺でも国宝となった阿弥陀堂や親鸞聖人をおまつりしている御影堂には、各自が自由に上がって手を合わせることができます。実は気軽に参拝ができる本山として、門徒の方や地元の方から親しまれています。境内には御影堂を火災から守った伝説がある水吹きイチョウをはじめ、立派なイチョウ木もそびえ、大きな伽藍とともに青空に映える空間です。天気の良い日の西本願寺、おすすめです。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。