10月1日に行われた北野天満宮のずいき祭の神幸祭。八乙女の舞が御旅所で奉納されました。
10月1日から5日にかけて行われた、北野天満宮のずいき祭。里芋の茎(ずいき)で屋根を葺かれた「ずいき神輿」が登場することからそう呼ばれています。10月1日には北野天満宮から神幸列が出て、JR円町駅の北にある御旅所へと進みました。神幸列は、13時に北野天満宮の一の鳥居を出発します。なかなか立派な行列で、3基の鳳輦(ほうれん)や八乙女(やおとめ)、稚児裃など、可愛い子どもたちも行列に参加しています。ただ、4日午後に行われる還幸祭の時には牛車がありますが、神幸列にはありません。また、ずいき神輿も神幸祭では巡行せず、御旅所に登場しています。
神幸列は15時半頃から順次、御旅所に到着をし、鳳輦が御旅所に安置されます。建物に入れる際には若者が力を合わせて運んで行くのが印象的でした。鳳輦の安置や御旅所の飾り付けが終わると、16時から神事が厳かに行われます。神事には地元の西ノ京の人びとも参列しているようでした。神事は30分程で終了し、その後、関係者が座る椅子などを並べ替えて、16時50分頃から八乙女の舞(田舞)が始まりました。鳳輦が御旅所に入る頃から最前列には人がいて、ここまで1時間半ほど待ち続けることになります。最前列にこだわらなければ舞の直前でも見られるチャンスはありますが、3重ほどの人垣ができています。
八乙女の舞は演奏に合わせて可愛らしく行われます。八乙女は氏子地域から選ばれているそう。田舞は五穀豊穣を願い舞われるもので、五穀の実りに感謝をするずいき祭にふさわしいものでしょう。最初は鈴を手にした鈴の舞が奉納され、続いて田舞が奉納されます。舞は上手で、相当な練習を積んできていると感じました。親御さんも着物姿で参列して見守り、鈴の舞と田舞との間では装束の変更を手伝っておられました。八乙女の田舞は5日に北野天満宮境内でも見ることができますので、興味のある方はご覧になってみてください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。