京都の紅葉は終盤。建仁寺は遅くまで紅葉を眺めることができるお寺のひとつです。6日に訪れました。
例年紅葉の色づきが遅めの場所が「建仁寺」。京都の繁華街、祇園の南にある京都最古の禅寺です。街中にあるため気温が高く、紅葉の色づきは遅め。終盤ではありますが、まだ美しい光景を目にすることができるでしょう。今回は「JR東海ツアーズ」の企画でライトアップに訪れてきました。ライトアップは初めて目にしましたが、やはり綺麗でした。もちろんお昼間の有料拝観もおすすめです。
有料拝観の場所では潮音庭(ちょうおんてい)の紅葉が見事。座って眺められる枯山水のお庭で、庭の中央には三尊石が配された四方正面の空間が特徴。室内から額縁状に眺めるお庭は京都の象徴ともいえる光景で、今はそこに赤い紅葉が彩りを加わえています。奥の部屋には椅子もあり、落ち着いて望むこともできます。
そして紅葉と並んで美しい、鳥羽美花さんの色鮮やかな襖絵も展示されています。襖絵は「型染め」の技法を進化させた「型染絵画」と呼ばれ、細かい曲線がつむぎだす芸術的かつ繊細な風景が描かれています。特に、潮音庭に面した部屋に描かれた「舟出」という絵は、色鮮やかな青がたいへん印象的で、多くの人が「わぁ~!」と感嘆の声をあげます。また、現在は奥の部屋で細川護熙氏の襖絵も公開されています。
建仁寺は祇園界隈にあるものの、穴場と言えるほど比較的静かな場所です。拝観では、畳108畳もある巨大な双龍図や、広々とした方丈庭園など見どころもたくさん。海北友松の襖絵も見事で、室内もすべて撮影がOKというのも嬉しいところ。紅葉は写真より散りが進んでいそうですが、散った様子も綺麗です。ぜひ、ゆっくりとご覧になってみてください。
ガイドのご紹介
京都検定1級に4年連続最高得点で合格(第14回~第17回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。
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