正伝寺の屋根が修理中


洛北にあって比叡山の借景庭園や血天井で知られる正伝寺。2011年は年末まで屋根の修理が行われています。
現在の状況は写真のとおりで、ちょっと庭園が見づらくなっています。お寺の方もずいぶん恐縮されておられました。

私は学生時代からこのお寺が大好きで、何度も訪れては静かな時間を過ごすことがあります。正伝寺の素晴らしいところは、人工の音がほとんど聞こえないことです。これは京都でも指折りではないかと思っています。お庭が美しい場所は他にもありますが、たいていは車の音や人の声、近隣の生活音が聞こえてきてしまいます。

正伝寺で聞こえるのは、木々のざわめきと鳥のさえずり、風の音。昔の人が眺めたお庭はきっとこういった雰囲気だったのでしょう。人工の音は、あえて言うなら飛行機が飛ぶ音。しかし煩い都会に生きていると、それすら懐かしい気持ちにさせてくれます。

土日の午後でも訪れる人は少なく、運がよければお庭を一人占めすることができます。ただ座って比叡山を眺め、色とりどりに変わりゆく光や雲を見て、自然の音を聞く。これ以上の贅沢があるでしょうか。関東に住んでいた時にも、京都に寄ると必ずこの場所に訪れていました。私の京都好きの原点はまさにここ正伝寺なのだと。

また、このお寺は小さいながらも重要文化財を自然に見ることができます。伏見城から移築されたという本堂(方丈)には、徳川の葵の御紋もあり、狩野山楽による襖絵も普通にはめられていています。また襖を額縁にしてお庭を眺める光景はまさに「京都」を感じられるでしょう。ただ、この日私が訪れた時には方丈内には入れませんでした。方丈屋根修理中の期間は入れないかもしれません。

さて、この正伝寺は秋に3日間だけ素晴らしいイベントがあるのですが、今年はお寺の方曰く「行うか、まだ分からない」とのお話でした。屋根を修理中のため、例年のようには見えないことが理由とのことで「直前に問い合わせてほしい」とのお話を頂きました。せまい場所で地元の方のためのものであることも考え、詳しくは書きませんが、正伝寺が大好きな方は問い合わせてみて下さい。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として9年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。散策メニューはこちらから

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