台風15号の進路に警戒を!


台風15号の進路が気になるところ。気象庁の最新見解では北寄りかつ早まる傾向があり、20日にかけて進路予想の狭まりに十分な注意が必要です。

台風15号の動きに警戒

この台風の進路予想も厄介です。進路予想はゴルフの長いパットのラインを読み切って入れるに等しいのかもしれないと、毎回思います。
台風15号は今後やや発達し、21日に近畿に最接近の予想。紀伊半島では再び雨が降り始めており、土砂ダムが決壊する時間帯の予測まで発表されています。いずれにしても台風が通過する21日までは雨が続く予想となっていて、その実現性はかなり高いと言わざるを得ないでしょう。ここを乗り切ればしばらく天気は落ち着きそうですので、これ以上被害が広がらないことを切に願います。
台風はこれまでの動きの遅さからして別人のように加速をして一気に通過していきます。これは北から下りてくる偏西風に乗るためで、関東から北日本へは勢いを持って進みます。今のところ、21日に紀伊半島から関東に上陸する可能性が高く、その後は東北方面へ抜けて行きます。進路にあたる地域では台風の接近にともなって急激に風雨が強まることが予想されます。
テレビでは紀伊半島ばかりが強調されている印象ですが、人口の多い圏内を進むとなれば、21日は交通などに大混乱を招くかもしれません。21日は外出できないかもという心づもりをしておいて下さい。「風速が2倍」になれば「風圧は2乗」、つまり4倍になり、数字の印象以上に風の危険度は飛躍的に増します。風速が4倍ならば風圧は16倍。京都で「今日はちょっと風が強いな」の感覚は平均風速で5m/s程度です。
進路予想の傾向は、ここにきて北寄りかつ接近時間が早まる傾向にあります。まだ予報円は大きく、かつスピードが速いため各地域の最接近の時間帯が見づらくなっています。ただ、20日になれば24時間以内に入ってきて、予報円が6時間単位にまで細かくなりますので今後の進路予報に十分注意をお願いします。
京都でも昨日までの予想より影響が大きくなる可能性が高まってきました。最悪、直撃で暴風雨もあり得ますので、進路予想には十分ご注意ください。直接の影響は21日のみで、20日・22日の観光は大きな被害が無い限り可能と見ています。
以下、参考となるページへのリンクを記載します。

  • 台風情報 → 必ず最新情報をご確認ください。
  • 気象庁 警報・注意報 → 注警報文から暴風・大雨の見通しや土砂災害警戒情報などが分かります。
  • 川の防災情報 → 河川水位とアメダスに載っていない雨量も分かります。川が心配な時は現地へ見に行くのではなく、まずこれを見ましょう。避難判断水位なども分かりやすく出ています。だだし、水位は必ず「10分毎」で見て下さい。基本設定が「1時間毎」になっているという重大な欠陥があります。豪雨時にはほんの10分で大幅に水位が上がることもよくあります。
  • 避難勧告 → 避難勧告や避難準備情報は市のホームページに記載されます。市町村によっては問い合わせをすればメールで届けてもらうこともできます。
  • 防災情報ポータル → 各都道府県がこのようなページを設けていることも多いです。ネット検索してみて下さい。
ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として9年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。散策メニューはこちらから

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