北白川疏水の萩


銀閣寺のほど近く、北白川疏水に大きな萩が咲いています。

歩道まで茂っている立派な萩。花や枝に触れてしまうのが申し訳ないほど元気に花を咲かせています。また、滝のように疏水側にせり出して咲いている木もありました。なかなか自由に咲いていますね。

北白川疏水は、有名な南禅寺の水路閣や哲学の道の延長にある水路です。つまり琵琶湖の水が流れているのですね。そして北向きに流れています。京都は北が高く南が低いことは知られていますが、北白川疏水は何か動力があって北へ流れているのではなく、きちんと計算をされ、ただ単純に土地が低い方へと流れているだけなのです。疏水を設計した田辺朔郎(さくろう)の素晴らしい技術のたまものです。

田辺朔郎は明治23年(1890年)に完成した琵琶湖疏水の工事責任者で、今の東大出身。卒論で琵琶湖疏水についての論文を書き、当時の北垣知事がその緻密な調査と理論的な論文に感銘を受け、思い切って採用したのでした。採用当時はなんと21歳という若さ。明治時代の重要な工事はほとんどがお雇い外国人によってなされていましたが、琵琶湖疏水はすべてが日本人の手で行われた初めての大規模土木工事という画期的な事業でした。使われた予算は当時で150万円で、今でいうと約9000億円~1兆円ほどにもなり、これは当時の市の年間予算の十数倍!その責任者に20代前半の若者が任じられるのですから、ものすごいことですね。疏水については様々なエピソードがありますので、また機会を見て書いて行こうと思います。

北白川疏水は桜の名所としても知られています。萩やムクゲの花も美しく、緑の木々の真っすぐな並木道を歩くのも大変雰囲気がよく、地元の方の散歩道としても親しまれています。また、周辺には駒井家住宅やレトロな外観が人気の銀月アパートメントなどもあります。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として9年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。散策メニューはこちらから

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