祇園の「事始め」 挨拶回り


13日は京都の花街(かがい)の事始めで、芸舞妓さんによる挨拶回りが行われました。

花街の挨拶回り

事始めは12月13日を一年の区切りとして、この日からお正月の準備を始める慣わしです。一年間の感謝をこめて、得意先や日ごろお世話になっている方々への挨拶回りも行われます。江戸時代中期まで使われていた暦(宣明暦)では、12月13日は婚礼以外のことを行うのに良いという日に必ず当たるそうで、残り日数もほどよいこの日に、正月の準備を始めるようになったそうです。事始めは、長い歴史を持つ、まさに伝統の行事といえるでしょう。

京都の事始めで最も有名なのは、祇園甲部の芸舞妓さんが舞の家元である井上八千代さんの宅へと挨拶に向かう場面です。この日もテレビカメラが並び、そしてアマチュアのカメラマンも非常に大勢並びました。近年はインターネットの影響か、穴場の撮影スポットが広まってしまい、ある裏路地では「例年の3倍の人出」との声も聞かれました。交通整理で警察も出てくるほどです。芸舞妓さんも人が多い場所を迂回して向う様子が、あちこちで見られました。

芸舞妓さんは、井上さん宅へ鏡餅を持参して挨拶をし、帰る際にはご祝儀の舞扇を頂いて来年の精進を誓います。新年の忙しさをねぎらう「おことー(お事多)さんどす」の挨拶も、この日から使われるそうです。一度、実際に聞いてみたいものですね。

清水寺 今年の漢字

年末と言えば、昨日12日、清水寺で「今年の漢字」が発表されました。全国からの投票で決まり、京都以外のニュースでも取りあげられたことでしょう。書かれた文字は、本日(13日)から31日の正午まで、清水寺の本堂で見ることができます。ということで、早速行って来ました。今年の漢字は「絆(きずな)」。未曾有の大災害により絆の大切さを知った年として、最も多くの票を獲得しました。「災」や「震」もそれぞれ2位・3位と、やはり東日本大震災や和歌山・奈良の豪雨災害を踏まえた結果となっています。ただこの2つの漢字は過去にも選ばれたことがあるため、今回はあえて別な言葉に投票した方もおられたことでしょう。清水寺の文字の前では、修学旅行生が喜んでみんなで一緒に写真に映っていました。その絆が今後も長く続くとよいですね。

清水寺の境内には紅葉がまだ一部残っています。今年は本当に遅くまで見られます。ただ、この先も冬らしい寒い日が続き、17日の京都の予報には雪マークも付きました(気象庁13日11時発表)。年末にかけて風邪をひかれぬよう、お気をつけください。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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