寒波の襲来と京都の冬


23日の午後から京都にも一気に寒気が入ってきました。これから、少なくとも2月初めまでの当分の間、例年よりも寒い日が多そうです。まさに寒波襲来。寒いと出かけるのもおっくうになりがちですが、京都には冬の魅力もあります。

この冬一番の寒波

23日の京都の気温の変化をグラフにしてみると、一目瞭然。14時(午後2時)頃から急激に気温が下がっていきました。まさにこの時間に、この先長く日本を覆う寒気の先端が京都を通過して行ったわけです。その後は日差しが無くなって、雲が低く・厚くなり、にわか雨やにわか雪が降りやすくなりました。24日の朝にかけて、京都市街地での積雪はありませんでしたが、すぐそばの山まで白くなり、雪化粧の比叡山も見ることができました。

わかってはいても、やはり寒い。24日17時発表の気象台の予報では、25日の京都の予想最高気温は5℃。予想最低気温は-2℃となっており、まさに極寒です。いったいいつまで続くのか?最新の予報を見ると8℃くらいまで上がる日もありますが、終わりが見えてくるどころか、31日頃からさらに強い寒波がやってきそうな計算結果も出ています。それを踏まえて、24日11時発表の気象台の週間予報では、31日の京都の予想最高気温は4℃と、さらなる厳しい寒さも示唆されています。2月4日の立春を過ぎれば寒さは「余寒」といわれますが、それまで確かに季節はまだ冬の最中。特に東北より北の北日本では既に記録的な積雪となっている場所があり、この2週間で相当の雪が新たに降るでしょう。とにかく被害が少なくなることを願います。

冬の京都

25日は、北野天満宮で初天神市が行われます。12月は終い天神、1月は初天神として、市も大いに賑わいます。弘法さんと天神さんは仲が悪く、片方が雨ならば片方が晴れだといわれています。21日の初弘法市は雨が降りました。25日は晴れの順番に当たりますね。この天神さんと弘法さんの関係を、1990年までの100年間にわたって気象的に調べた手元の資料を見ると、最も多いのは「両方とも晴れ(雨が降らない)」という結果だそうです。年間で見ると、両方晴れは約48%、両方雨が約11%、片方雨は約40%という数字になります。つまり「両方とも同じ天気」なのは約59%で、天神さんと弘法さんもあながち仲は悪くなさそうだといえるでしょうか。今の時期は特に北野天満宮では、一日の中でも晴れたり雪が降ったりと変わりやすい天気となることが多く、小難しい気象的な話は別として、当たり外れの判定は個々人の感覚や訪れた時間帯によっても異なってくるでしょう。

北野天満宮の境内ではそろそろ早咲きの梅の花がほころび、蝋梅の白みを帯びた花も咲いているでしょうか。他の社寺では、寒椿や山茶花の花も見かけることがあります。椿は様々な品種がありますが、古くは古事記や日本書紀にも出てくる日本伝統の花。愛好家の方によると、京都は日本一の椿の名所だそうで、確かに寒い中にも出かけてみると、意外な美しい光景に出逢うことがあります。他には千両や万両なども赤い実をつけ、南天もあります。そして場所によっては冬に咲く「桜」も見かけることができ、全てが寒さに震えるような時期にも、京都は秘かな彩りを隠しています。

冬の京都は何といっても「禅寺」だとおっしゃる方も多くいます。板敷きの方丈から枯山水の庭を眺めるには、冬の寒さが似合っているのでしょう。昔、友人が冬の京都で座禅がしたいというので、早朝座禅会を行っていたあるお寺を伝えました。その日の朝は大雪が降って、たどり着くのも大変だったようですが、滅多にできない経験に彼は大いに満足をして帰って行きました。雪の京都の美しさには、寒さに耐えたものだけが感じられる特有の感動も待っています。四季折々に季節を愛で、楽しむことができるのが京都の魅力。例えば清水寺では、木の葉が無くなって子安の塔付近からの眺めがよくなりますよ。冬ならではの意外な発見もあるものです。私も暖かい服装をして、どんどん出かけてみようと思います。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です