東山花灯路 2012年 その2


17日の夜も東山花灯路へと行ってきました。今回は八坂神社での舞妓さんの舞踊奉納と、知恩院前から出発する狐の嫁入り巡行を見て、清水寺へと行ってきました。

八坂神社での舞妓さんによる舞踊の奉納は、期間中の土日と20日の祝日に、京都にある五つの花街の交代で行われます。17日は上七軒の舞妓さんによって奉納されました。18時半からと19時からの2回奉納がありますが、境内の舞殿前は、直前には大混雑しますので、できれば1時間前、少なくとも20分ほど前には行かれる方がよいでしょう。また、舞は本殿に向かって奉納されますので、本殿側は真っ先に埋まります。

舞妓さんの艶やかな舞は所作が大変美しく、まさに「京都」の風情を私たちに伝えて頂けます。大勢集まった観光客も、皆さん笑顔で見られていました。なお、ライトは明るいとはいえ、やはり夜ですので、写真は所作の「決め」で一瞬動きが止まるタイミングで撮るのがよいでしょう。

知恩院前では19時と20時の2回、狐の嫁入り行列が出発して高台寺へと向かいます。狐のお面をつけた女性が人力車に乗り、嫁入り行列を再現するものです。12月頃に高台寺のホームページで募集が行われているそうで、年齢不問、既婚者でもOK、お面をつけるので容姿も不問とのことで、全国から応募が多数あるそうです。花灯路の期間中の毎日2回巡行があります。晴れている時に雨が降ると狐の嫁入りがあるといいますが、この日は雨上がりの巡行となりました。りーんりーんと鐘を鳴らして静かに進む行列は、よい雰囲気を醸し出しています。最後に動画もありますので、お伝えできれば幸いです。ちなみに、この行列に出逢えると幸せになれるそうですよ。

高台寺前から二年坂・三年坂を通り清水寺へと向かいます。何度となく通っても、京都らしくワクワクした気分を感じられる道です。普段の夜はさすがに人通りはありませんが、この日は昼間と変わらずに大いに賑わっています。桜の早い年ならば明保野亭前の桜が咲いていたかもしれませんが、今年はまだ蕾。楽しみは先にとっておきましょう。

清水寺の仁王門前には美しい梅が花を咲かせていました。桜がまだなぶん、今年は夜の梅を眺めることができました。ほのかな明かりに照らされる紅梅もたいへん美しく、観光客を楽しませています。

清水寺のライトアップも何回来ても美しいと思います。境内の建物は朱塗りのものが多く、優しい明かりに照らされると昼とはまた違った場所に来たかのような世界観があります。前回、夜間拝観に訪れたのは紅葉の時期でしたが、楓の枝のみのライトアップも枝ぶりが際立って、この時期ならではの風情があります。なお、本堂の写真は通常より明るめに撮影しています。

清水寺から戻る頃には、既に時刻は21時を回り、消灯の21時半が近づいてきました。だんだんと人が少なくなり、帰りを急ぐ方も見受けられます。今年の東山花灯路のパンフレットの表紙にもなっている二年坂から八坂の塔への道には、人が少なくなるのを待ってカメラを構える人が何名かいらっしゃいました。雨上がりのライトアップは、石畳に明かりが映り、その幻想的な輝きが際立ちます。この日は花灯路の始まる時間には雨は止んでいて、とてもよい条件でした。京都は本当に美しく素晴らしいですね。東山花灯路は、いよいよ明日(20日)まで。まだの方はお見逃しなく。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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