東寺の不二桜と五重塔、そして満月


昨晩(8日)は満月。夜はすっきりと晴れて、美しい月が見られました。今回私が狙ったのは東寺不二桜(ふにざくら)と五重塔、そして満月の組み合わせです。

昨日のお昼は木屋町から鴨川を渡り、琵琶湖疏水沿いの桜を散策してきました。京都の桜は社寺の庭園が定番ですが、水辺に咲く桜もお勧めです。琵琶湖疏水の竣工式は1890年4月9日でした。その前夜祭、すなわち今からちょうど122年前の今日は、夷川ダムの船溜りの前に祇園祭の山鉾が並び、大文字山にも火が灯り、花火も打ち上げられました。琵琶湖疏水はそれほどの期待を集めた大事業であったということですね。夷川ダムから下流の激流に咲く桜は、個人的には大好きな桜。毎年必ず見に来ています。

さて、東寺には夕方にも一度訪れ、日没間際の西日に照らされて輝く桜と五重塔を見ることが出来ました。ほとんど真横から差す光は一日の中でも僅かの時間だけ。とても美しい光景でした。不二桜は昨日(8日)の時点で3分咲き程度。まだまだ見頃は続きます。

予定通り昇ってきた月。天気も快晴で最高の夜です。多少、時間が遅くとも寒くとも、年間でも指折りの素晴らしい光景が見られるに違いないと気持ちを高めて東寺へと向かいます。そして期待を裏切らない美しさで迎えてくれました。最高の光景!見ていた人からは「この世のものとは思えない!」とまで聞こえてきました。

不二桜は平成18年(2006年)に三重県より移植された八重紅枝垂桜で、樹齢は120年程。樹の高さが13メートルもあり、弘法大師の「不二のおしえ」から「不二桜」と名付けらたそうです。なお、東寺は1200年前の平安京の頃から場所が変わっておらず、貴重な遺構を壊さないようにと、この桜は地面を掘って植えるのではなく、盛土をして植えられています。なお、完全に余談ですが、東寺に植えられたのは私の誕生日と同じ日付でした。私も他県からやってきて、京都に住んでいますので親近感の湧く桜です。

京都のPRキャンペーン「そうだ、京都行こう」の、2011年春のポスターはこの不二桜でした。昨年は東日本大震災があり、お花見も自粛ムード、外国人観光客も大幅に減ってしまう春となりました。実は不二桜は、岩手県の盛岡市で育った桜で、秋田・三重を経て京都へとやってきました。昨年、見てもらえる機会が少なくなった分、今年はより多くの方の目に触れてもらえたらと思います。ライトアップは4月15日まで。入場受付は21時までで、拝観料は500円。昼間と異なり、金堂や講堂へは入ることができませんが、外から立体曼陀羅の様子を覗くことは可能です。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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