仁和寺の御室桜が満開!


仁和寺御室桜が本日から満開になりました。地面から湧く雲のような桜は、京都を代表する春の景色の一つです。

京都はソメイヨシノが散り果てに近づきつつありますが、大原や高雄・鷹峯の常照寺など、山沿いではまだ見ごろです。一方で遅咲きの紅枝垂れ桜が各地で見ごろを迎えており、そして今日一気に御室桜が満開となりました。本日は行く予定ではなかったのですが、快晴の空と御室桜を撮れる機会は貴重で、急きょ足を延ばしてきました。

御室桜は遅咲きの里桜で、背丈が低いのが特徴。現在の桜は1696年の伽藍再建の折りに植えられたもので、約200株あります。地中に粘土質の土壌があるため根が深く伸ばせず、そのために背丈が低いといわれています。江戸時代から吉野の桜に優るとも劣らないと人気を博し「わたしゃお多福 御室の桜 はなが低くても 人が好く」と歌われました。「はな(花・鼻)」が掛け言葉になっています。

満開の桜は、まさに桜の雲海と呼ぶにふさわしく、その雲の中を泳ぐように散策し、ひょっこりと顔を出す五重塔を探すのが楽しみの一つ。分かりやすい場所には自然と人だかりができますが、腕のあるカメラマンは「なるほど」という場所から撮っていきます。自身のセンスに合う場所を探して歩くのも面白いでしょう。

ただ、この美しい御室桜は満開の期間が短いのが特徴。例年2日~4日しかありません。私もその昔には、まだ咲いていると思っていたら散り果てていたり、反対に全くのつぼみであったという失敗も経験してきました(笑)偶然京都に来られて御室桜の満開に当たるのは本当にラッキーだと思います。ましてや今日の天気は快晴。青空と御室桜が見られるのは、その年に一日あるかないかでしょう。明日19日も午前中は日差しがある予報。今日よりは高い雲が出やすく、空も白っぽくなるかと思いますが、夕方にかけてだんだんと雲が厚くなります。しかも20日から向こう3日間は動きの遅い低気圧の影響で雨が見込まれます。その間に散り始める可能性が高く、予定の合う方は是非、明日午前中のうちにご覧になって下さい。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

より大きな地図で 仁和寺 御室桜 を表示

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