大悲閣千光寺 絶景を望める寺

大悲閣千光寺 絶景を望めるお寺
先日、嵐山の奥にある大悲閣千光寺へと足を延ばしてきました。京都屈指の絶景が広がるお寺です。

風雨の八坂の塔台風が近づいてきています。京都でも雨脚が強まってきました。京都市にも大雨洪水警報が発表されており、最新の予想(15日23時14分京都地方気象台発表)では、明日朝にかけて、多いところでさらに200mmもの雨量が予想されています。土砂災害に厳重な警戒が必要で、大規模な災害の恐れもあり、大変心配です。低地の浸水や河川の増水にも警戒をして下さい。風のピークは明け方ですが、山沿いやビルの近くでは局地的な突風が吹くと思います。明日にかけて十分ご注意ください。

大悲閣千光寺 客殿大悲閣千光寺は、天龍寺側から渡月橋を渡った岸を1kmほど遡って行った場所にあります。川をさかのぼっていくと次第に渡月橋は見えなくなり、そこはもう普段の嵐山とは別世界。観光地の喧騒から解き放たれた空間となります。千光寺は、道の突当たりになる険しい階段の参道を登った場所にあります。やはり絶景を望むには、相応の苦労が必要ですね。

大悲閣千光寺 客殿内大悲閣千光寺は、松尾芭蕉に「花の山 二丁のぼれば 大悲閣」と句を読まれたこともあり、古くからその見事な眺めで知られていました。寺は、元は清凉寺の西にありましたが、江戸時代のはじめ、保津川を開削した角倉了以(すみのくら りょうい)によって、河川開削工事で亡くなった関係者の菩提を弔うために現在の地に移されています。

眺望図と双眼鏡本尊は千手観音菩薩像で、観音菩薩の大きな慈悲を表す「大慈大悲」という言葉から、寺は「大悲閣」とも呼ばれています。現在は黄檗宗の禅寺で、寺の山号は「嵐山」。まさに嵐山に立っているお寺です。余談ですが、「東山」を山号に持つ寺院は、銀閣寺や泉涌寺があります。

大悲閣千光寺 客殿からの絶景絶景は客殿から眺めることができますが、2011年末からは老朽化による修復のため拝観を休止、昨年11月から拝観が再開されて、現在は新しくなった客殿から風景を望むことができます。実は、今回新しくなってからは初めて訪れましたが、客殿内の雰囲気は以前とほとんど変わっていませんでした。この、友達の家にでも来たかのような、堅苦しくない雰囲気が良いですね。拝観者が感想を各ノートや、読書のための本も並べられていて、思い思いの時間を過ごすことができます。

角倉了以像客殿内には角倉了以の像も置かれています。眼光は鋭く、手には石割り斧を持ち、坐したお姿。江戸時代のはじめ、朱印船貿易などで富を得た角倉了以は、私費で保津川を開削し、丹波との船運を開きました。京都では高瀬川、全国的には富士川の大工事でも知られています。了以は自ら石割り斧を持って開削に加わったとされ、千光寺の像は遺命によって作られました。保津川を望んでいるお姿です。私費を投じて交通路を開く部分は、JR東海が自社でリニアモーターカーを作ることにも近いのかもしれませんね。了以は晩年に琵琶湖から疏水を引く計画を立てていたとされますが、その実現は明治時代に果たされることになります。(ただし、了以の案は瀬田川・宇治川を開削して、伏見から高瀬川で京都と結ぶというものです)

大悲閣千光寺 紅葉の絶景さて、本尊に参拝を済ませて客殿に入ると、やはり絶景が目に飛び込んできます。遠くは比叡山や大文字山などの東山の山並みを望め、仁和寺の五重塔も見えます。京都タワーは山の陰で見えませんが、清水寺は備え付けの双眼鏡を使えば見ることができるでしょう。下を見れば保津川の渓谷が広がり、1時間に1本ですが、トロッコ列車が通っていく場面も眺めることができますよ。秋にはこれらの山々が素晴らしい紅葉に包まれて、京都屈指の雄大な紅葉の風景を望むことができます。

大悲閣千光寺 保津川の眺めこの日は1時間ほどいましたが、訪れたのは私を入れて3組のみでした。最後は30分程一人でじっくりとこの絶景の空間を楽しませて頂きました。なんともぜいたくな時間を過ごせる場所。人の増える紅葉や桜などのシーズンを除けば、考え事をするのにもよいお寺です。隠れ寺ともいえる大悲閣千光寺。徒歩で行くには少し距離がありますので、レンタサイクルなどを借りられた際は足を延ばしてみてもよいでしょう。拝観料は400円です。なお、英語の案内も充実していて、外国人もよく訪れます。

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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。

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