7月5日に、長刀鉾町のお稚児さんによる稚児舞披露がありました。
まず台風について。台風予想が変わってきました。10日には九州に上陸後、これまでの予想よりも早い速度で西進を続け、10日21時には紀伊半島付近に達する見込みです。その後、東海地方から東日本へと抜ける予想で、台風の中心が陸地を通って行く可能性も高くなっています。台風は九州上陸後に勢力を落とし、10日15時の段階で暴風域は無くなる見込みです。ただ、沿岸部や川沿いなど開けた場所では強風に注意が必要で、ビルの付近ではビル風により局地的に風が強まることもあります。特に突風に警戒をして下さい。ヒールなど歩きにくい靴での外出は避けて下さい。雨は、台風の中心の進行方向前面に特に強い雨域が出やすく、雲の形も同心円ではなくなる見込みです。中心が過ぎれば逆に雨のピークは越えますので、中心が近づくまで、南や南東側に開けた斜面を中心に雨の降り方には十分にご注意ください。
さて、5日には稚児舞披露が行われました。長刀鉾町会所の2階から四条通の人々に向かって、巡行時に舞う「太平の舞」と呼ばれる稚児舞が披露される行事です。動く鉾は結構揺れますので、揺れない町会所で行うのは実践的な練習の意味もあるのかもしれませんね。今年のお稚児さんは、京つけもの「西利」の社長のご子息です。お稚児さんは、長刀鉾町に養子縁組をして、まさに「鉾町の子」となりますが、相応の資金が必要で、しきたりもあるため、お稚児さん探しは毎年苦労をされているそうです。
舞は町役の方のチェックの後に披露されます。頭にはクジャクの羽根を飾った冠をつけ、萌黄色の肩衣(かたぎぬ)も綺麗です。四条通には多くの人が集まっていて、その中に混じって舞の様子を下から見守るのは、お稚児さんや禿(かむろ)のお母さんたち。会所の上ではお稚児さんの後ろに、お父さんやお爺さんが立つのがならわしです。
稚児舞披露はお囃子の演奏の中で行われますが、はじめはゆったりとしたテンポが、だんだんと速くなっていきます。これは17日の巡行時も同じで、四条通では八坂神社への奉納囃子のため厳かにゆったりとした曲調。これが四条河原町の辻回しの最中からだんだんとテンポが速くなり、軽快な戻り囃子へと変わっていくのです。
今年も無事に稚児舞披露が終わりました。見に行ってはいませんが、7日は綾傘鉾町の稚児社参も無事に行われたでしょう。10日には鉾建ても始まり、神輿洗いも行われ、17日の山鉾巡行まで一気に盛り上がっていきます。目先数日は台風がもたらす暖かい空気のため気温も上がりやすく(35℃を超える恐れも)熱中症の危険度が高いです。対策を万全に、しっかりと睡眠をとり、水分を持ち、祇園祭を無事に楽しんでください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。