不意をつかれた大雪

建仁寺の雪
2月を迎えた京都。今朝は積雪は京都市街地でも最大で7cmの積雪を記録し、不意をつかれた大雪となりました。

建仁寺の雪今シーズンは正月早々の記録的な大雪がありました。1月1日に16cm、1月3日は未明に22cmを記録し、京都の過去130年ほどの観測記録の中でも歴代3位という滅多に見られない風景となりました。今回の7cmはその数字から見ればかなり少なく感じますが、実は2005年2月以降、過去10年で京都で7cm以上を記録したのは、このお正月を除くと今朝を入れてたった4回しかありません。思いのほかの大雪だったわけです。

八坂の塔の雪気象台は昨晩の段階で大雪注意報を出していましたが、その対象は「山地」で、平地での本格的な積雪は示唆されていませんでした。平地で積雪がある場合に発表されることが多い「気象情報」も出ておらず、見逃しといってよいでしょう。私も美山で1時間に5cm増えた21時までは見ていましたが、そこから先は油断をしてモニタリングができておらず、今朝起きて一面の白銀世界に驚きました。あっけに取られるくらいの見逃しでした・・・。

二年坂の雪というわけで、出遅れましたが9時過ぎに家を出て東山の風景を撮りに出かけてみました。残念ながら雪はどんどん解けて、10時には2cmまで減り、11時には0cmになってしまいました。もっと早く気がつけていればと思いましたが、こうして雪景色を見られるだけでもラッキーですね。建仁寺の潮音庭はなかなか雪が似合っていました。また、近いうちに他の写真も公開をしたいと思います。

青龍苑の雪八坂の塔は日当たりが良いため、私が訪れた頃にはもうかなり解けてしまっていましたが、それでも観光で訪れた人たちが珍しい京都の雪景色に笑顔で写真を撮っているのが印象的でした。二年坂・三年坂も屋根に雪が残っていて、坂の上からはなかなか綺麗でした。青龍苑も茅葺屋根の雪はまだ美しく、冬の京都の趣を感じさせてくれました。雪は見ている間にもどんどんと解け、11時過ぎには写真映えする風景はほぼ見られなくなりました。京都の雪は儚いもの、特に2月の雪は日差しが当たると一気に解けてしまいます。もう1-2回は雪景色のチャンスはありそうですが、なるべく朝早くがおススメです。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。特技はお箏の演奏。

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