5月5日に、下鴨神社で歩射神事(ぶしゃしんじ)が行われました。
葵祭の前儀のひとつとして行われるのが下鴨神社の歩射神事です。3日に流鏑馬神事も行う小笠原流一門によって奉納され、楼門の屋根を越して鏑矢(かぶらや)を射る屋越式(やごししき)や、ずらりと横に並んだ射手が1つの的を次々に射る百手式(ももてしき)が行われます。いずれも邪気を祓う目的があり、15日に勅使が来られる前に楼門や境内を清める意味合いがあります。行われてる内容は、1月16日に上賀茂神社で行われる武射神事(むしゃじんじ)とほぼ同じです。
神事がはじまる11時には大勢の方が境内に訪れています。神事の前後は楼門が締め切られ、西側からしか通ることができなくなるためご注意を。本殿への参拝は基本的に可能です。さて、本殿前での神事のあと、楼門内側で鏑矢(かぶらや)を射る屋越式(やごししき)が始まります。鏑矢は「ひょう」ないし「ぽー」と風切り音が聞こえる特殊な矢で、この音で邪気が払われます。観客からは、その音に対して驚きをはらんだ歓声が例年あがってきます。
続いて、射手が横並びになって1つの的に向かって次々に矢を射る百手式(ももてしき)が行われます。4組の奉納があり、最初の組は白い装束で行われ、以後は直垂(ひたたれ)などの色彩のある装束に変わります。かつては合計で100の矢を射たため百手式と呼ばれますが、現在は各人2矢づつ射て行きます。矢は的へと見事に的中して、今年も無事に歩射神事が終わりました。百手式の様子は動画でご覧ください。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。