神泉苑の様子が普段と異なっています。春以降の気温の高さもあってか、緑の水草が大量発生し、池の北側は水面が見えないほどに覆われていました。南側の方はまだ隙間がありました(風向きによって分布は変化するかもしれません)。水草については詳しくはありませんが、こうした光景を神泉苑で目にするのは今年が初めてで驚いています。5月後半からこのように大量発生していますが、未だに減る気配が見えません。
神泉苑は平安京創建時に天皇のプライベートな苑池(禁苑)として整備された泉で、常に清らかな水が湧き、日照りでも枯れたことがないとされる不思議な池。空海ら歴代の高僧による雨乞いの伝説や、桜の花見発祥の地、怨霊を鎮める御霊会、ゴイサギや米糞聖人のエピソードまで様々な物語を生んだ場所でもあります。今回の水草の大発生によって、やはり神聖なる池という風情が低下しているようにも思いますので、早くいつもの神泉苑に戻ってくれたらと願っています。
また、これだけ水草が大量発生すると生き物たちの様子も心配だったのですが、錦鯉もアヒルも無事でした。環境が変わって彼らもたいへんだっと思いますが、頑張って行ってほしいです。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2016」監修。特技はお箏の演奏。