高台寺の竹林

高台寺の竹林 高台寺は東山では数少ない美しい竹林の風景に出逢えるお寺です。

高台寺の竹林高台寺は東山にあって、清水寺とともに高い人気を集めるお寺です。創建は豊臣秀吉の正妻であった北政所(きたのまんどころ)です。正確な名前は「おね」や「ねね」とされ、高台寺前の石畳の道は「ねねの道」と呼ばれて観光客にも親しまれています。おね(以下、ここでは「おね」で表記を統一)が、まだ身分が低かった秀吉と結婚をしたのは14歳の時、秀吉はすでに25歳になっていました。おねは教養ある女性で、身分の低い秀吉との結婚に母は大反対。結局おねが別の家(浅野家)の養女になり、そこから嫁ぐということで決着をしました。当時としてはかなりの大恋愛で結ばれた二人でした。

高台寺の竹林その後、おねの内助の功もあり、秀吉は出世。ついには天下人となります。しかし秀吉は子の秀頼がまだ幼いうちにこの世を去ってしまいます。秀吉とおねとの間に子はいませんでしたが、家臣たちを子どもたちのようにかわいがり、おねの影響力は豊臣政権の中では大きいものがありました。出家をして「高台院」と名乗ったおねは秀吉の菩提を弔うために高台寺を創建しますが、そこに徳川家康が政治的配慮から多額の援助をし、広大な伽藍を持つ大寺院となったのです。

高台寺の竹林以後の火災で往時の時間は失われましたが、現在の境内には、おねの乗った御所車が天井にあしらわれた開山堂、ねねのお墓でもあり蒔絵で飾られた霊屋(おたまや)、伏見城から移されたという茶室の傘亭・時雨亭などが残り、広い庭園は紅葉が美しい場所としても、京都有数の観光名所となっています。人が多いお寺は、人が多いだけの魅力にあふれています。

高台寺の竹林拝観経路の終盤の下りでは竹林があるのが風景的にも魅力です。京都では嵯峨野の竹林が有名ですが、東山では貴重な竹林のある風景です。最近、高台寺の竹林を抜ける経路がもうひとつでき、時雨亭を過ぎると分岐になっています。新しくできた右側の経路は竹林の中を通る道で雰囲気が良くおすすめ。ぜひ、高台寺の竹林もお楽しみください。

ガイドのご紹介

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京都検定1級に6年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。

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