知恩寺は浄土宗の京都四ヵ本山の一つで、元々は慈覚大師によって開かれた「賀茂の河原家」と呼ばれる神宮寺が前身。法然上人はその地を念仏道場とし、上人亡き後は、弟子の源智が法然上人の御影堂を造営して、法然上人の恩を知る「知恩寺」と名付けたのが始まりです。やがて、元弘元(1331)年に都で疫病が流行った際、各社寺に疫病退散の修法が命じられましたが、ほとんど効果がありませんでした。
そんな中、知恩寺の空圓上人・善阿が、7日間にわたり百万遍の念仏を唱えたところ、見事に疫病が収まったのです。感激した時の天皇・後醍醐は、知恩寺に「百万遍」の称号を授け、弘法大師が書いた「南無阿弥陀仏」の名号と、さらにお堂いっぱいの大念数も授けました。弘法大師の名号は、文字の先端が剣のように尖っているところから「利剣の名号」と呼ばれ、現在も寺宝として大切に受け継がれています。
鐘楼の脇に「ふじ桜」と呼ばれる優しいピンク色の桜が咲いています。写真は2月17日のものなので、今はもっと咲いているはずですが、例年は3月に入ってから開花して見頃になる桜です。今年の暖かさは驚くほどのペースで花を咲かせていきます。お近くに行かれる際にはご覧になってみて下さい。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
京都検定1級に3年連続最高得点で合格(第14回~第16回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2020」監修。特技はお箏の演奏。