山科の南、小野の隨心院を訪れました。苔が美しく、室内からの眺めは雨の日にもおすすめです。
隨心院のある「小野」の地は、小野氏ゆかりの土地で、平安時代には小野小町が住んでいたとも伝わります。隨心院には、小町がもらった恋文を埋めたという文塚や、文を張り付けたという文張地蔵があり、化粧井戸や、老年の小町の像(卒塔婆小町坐像)までもが存在しています。毎年秋にはミス小野小町コンテストも行われ、今年は中止でしたが3月の最終日曜日に行われる「はねず踊り」は大勢の人で賑わいます。
隨心院は基本的に建物内からお庭を眺めるお寺のため、雨の日にも足元が濡れにくいのがおすすめポイント。苔の艶めきは雨の日にこそ素晴らしいものがあります。能の間の奥に座してお庭を見ると、まるで額縁に入った絵画のように風景を楽しむこともできます。ぜひ、自分好みの額縁構図が見られる位置を探してみてください。
随心院は都の南西、辰巳(巽)の方角にあることから「洛巽(らくそん)の苔寺」とも呼ばれるほど、境内の苔は美しいです。この時期の境内は人が少なく、静かに仏様に手を合わせられたり、ゆったりとお庭を眺めながら時を過ごすことができます。
ガイドのご紹介
京都検定1級に4年連続最高得点で合格(第14回~第17回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2020」監修。特技はお箏の演奏。
散策・講座のお知らせ
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【配信講座】京都の伝説 - 【受付中】6月26日(土)13時~16時
涼やかなハンゲショウが彩る両足院と新しい襖絵が飾る建仁寺へ - 【受付予定】7月2日(金)午後、7月10日(土)昼前または午後 → いずれも行き先未定
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