西陣 興聖寺の特別公開

京の冬の旅」で西陣の興聖寺が特別公開されています。

興聖寺

水火天満宮の向かい付近、堀川通に面した興聖寺は、茶人の古田織部ゆかりの寺として知られています。以前に、東日本大震災の被災地を描いた絵巻物の展示で中には入れたことがありましたが、普段は非公開の臨済宗の禅寺です。

興聖寺 特別公開

江戸時代の1689年に建てられた本堂の内部には祖的(そてき)なる人物が描いた天井龍が描かれ、祀られている達磨像は藤堂高虎の寄進と伝わっています。修行の雰囲気も垣間見えるお堂でした。

興聖寺

方丈の内部には、2021年2月に杏橋幹彦(きょうばし みきひこ)氏によって「青波」の襖絵が奉納されています。波を海中から撮影したという写真の襖絵で、深い青色と泡の様子が大変美しく斬新な襖でした。

興聖寺

方丈から更に奥へと進むと、降り蹲踞(つくばい)があり、らせん状の石段を降りるという独特な形状が目を引きます。一段低いのは排水も兼ねているのだとか。道祖神の石仏も埋め込まれていました。

興聖寺

さらに奥へと進んだ場所にある祠堂「雲了軒」は、織部の院号から名付けられたそうで、10畳の広間の奥には束帯姿の古田織部像が祀られています。山並みを象った欄間や醍醐棚を反転させたような違い棚は印象的。茶席・雲了庵も併設されており、庭園も洗練された美しさがありました。様々な見所がある興聖寺。ぜひこの機会に訪れてみてください。

興聖寺

ガイドのご紹介

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京都検定1級に4年連続最高得点で合格(第14回~第17回、第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。

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