北野天満宮の節分祭 追儺狂言 2022年

2月3日に、北野天満宮の節分祭が行われ、追儺狂言が奉納されました。

北野天満宮 追儺狂言

北野天満宮の節分祭では、境内の西にある神楽殿にて茂山千五郎家によって追儺狂言が奉納されます。演目は「福部の神(ふくべのしん)」を茂山千之丞が改作したもので、昭和25年から奉納されています。演目では、北野天満宮への参詣者たちが瓢箪や鉦を打ち鳴らしながら踊り念仏をしていると鬼が現れます。この鬼は深泥池(みどろがいけ)に棲み、災いをもたらそうと北野天満宮までやってきます。

北野天満宮 追儺狂言

しかしそこへ現れるのが北野の末社の神(?)紅梅殿。高らかな笑い声で鬼をひれ伏させ、北野天神の由緒を語り、鬼に立ち去るように告げます。そして最後は参詣者の撒く豆によって鬼が追い払われていきました。以上は、茂山千五郎家のブログを参考に私の所感を加えて記載しましたが、現在の北野天満宮の境内の末社には”紅梅殿”なる社や神は存在しないため、筋書きが異なっていたらすいません。ただ、境内には「福部社」があり、そこに鬼が閉じ込められるという四方(よも)詣りの話しがベースとなっていると思います。なお、かつての道真の邸宅の一つは紅梅殿と呼ばれ、社ではありませんが同じ名の建物は北野天満宮の境内にも存在しています。

北野天満宮 追儺狂言

さて、神楽殿はさほど広くはなく、狂言に続いて上七軒の芸舞妓による舞踊が奉納されるため、例年は多くの方が立ってまま囲むという状況で、よい場所で見るのは大変でした。ただ、今年は長椅子が設けられて先着順で座る形式となったため、周囲からも見えやすかったです。また、豆まきは「豆の手渡し」に変更になりました。

北野天満宮 追儺狂言

今回、私は「まいまい京都」さんの節分コースのご案内で訪れており、合間に撮影しました。屏風から現れたお多福面の紅梅殿(?)が、「はーっはっはっはっ!」と高らかに笑う様子や、鬼がひれ伏す様子などはやはり面白かったです。目先は新型コロナでまだまだ落ち着きませんが、何とか本年も息災で過ごせればと願ってます。

北野天満宮 追儺狂言
北野天満宮 追儺狂言

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京都検定1級に5年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。

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