6月30日に半年間の罪や穢れを払う夏越祓があり、各地の神社に茅の輪が登場しました。

茅の輪は6月30日を中心に京都各地のかなりの数の神社に登場します。茅の輪をくぐることで、半年間の間に知らず知らずの間に身についてしまった罪や穢れが払われて、残りの半年間を無事に過ごせるとされています。その由来は、疫病の神である牛頭天王(ごずてんのう ※武塔天神)を温かくもてなした蘇民将来(そみんしょうらい)とその子孫が、お礼として腰に茅の輪を巻くことで疫病を逃れられるという教えを授かったことによります。

くぐり方は神社ごとに少しづつ違いますが、基本的には「水無月の なごしの祓いする人は ちとせの命 のぶというなり」という歌を唱えながら、左→右→左と無限大マークや8の字を描くように通過して最後に本殿を参拝します。

茅の輪が登場する神社はすべての神社ではありませんが、京都の多くの神社で出ています。今回は先日ご紹介をした北野天満宮のほか、今宮神社、大将軍神社(西賀茂)、由岐神社、上賀茂神社、繁昌神社(班女塚)、文子天満宮で茅の輪をくぐってきました。

茅の輪も個性があって面白く、今宮神社では小型の「茅之小輪」が恒例です。上賀茂神社では人形(ひとがた)を納めることが出来、夜の神事で御手洗川に流されます。また、京都では和菓子の水無月を食すのも恒例です。今年も半年が過ぎましたが、残りの期間も無事に過ごせればと思います。



ガイドのご紹介

京都検定1級に5年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。
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