祇園祭の後祭の鷹山(たかやま)は今年196年ぶりの本格復活。すでに18日に山が立ち上がりました。
前祭の山鉾巡行と神幸祭が無事に終わりましたが、続いて後祭の行事が始まります。鷹山は今年196年ぶりに大型の曳山を建て、巡行に本格復帰する注目の山です。かつて大型の曳山で大船鉾の前を巡行した鷹山は、文政9(1826)年の大雷雨で懸装品を汚損し、幕末の元治の大火によって山車や懸装品の多くを失いました。以後、休み山として、被災を免れた鷹遣・犬遣・樽負(粽食い)のご神体人形を飾る居祭りを行ってきましたが、2019年から唐櫃で193年振りに巡行に復帰。今年がいよいよ山を建てての本格復帰となります。
2022年の本格的な巡行復帰に際し、木部は土台部分の櫓を菊水鉾から、重心を下げるための大型の木材・石持を放下鉾から、車輪を船鉾から、それぞれ譲り受け、修理して使用しています。屋根や欄縁は白木で巡行し、今後年々華やかになる見込みです。
さて、鷹山の山建ては16日から行われており、17日の前祭の山鉾巡行では他の山鉾で”研修”を受けておられる様子を目にしました。そして18日は三条通に山を出しての組み立てとなり、昼過ぎには松を差し込んでの山の立ち上げが無事に行われました。多くの方が見守っているのが印象的です。松の上には新調されたキジ(雉)が乗っています。その後、石持や車輪も付け、大きな階段を用意して山へ登れるようにしているのも鷹山独特でした。いよいよ姿を現した鷹山。後祭も大いに注目です。
ガイドのご紹介
京都検定1級に5年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として10年以上。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。
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