退蔵院と寿聖院「村林由貴が描く禅の世界」

1月9日まで妙心寺の退蔵院寿聖院で、村林由貴さんが描いたふすま絵が特別公開されています。

村林由貴が描く禅の世界

妙心寺の退蔵院では、2011年から「妙心寺方丈襖絵プロジェクト」として、若手芸術家の育成と新たな遺産を残すことを目指して、ふすま絵を描くプロジェクトが勧められてきました。その中で選ばれたのが村林由貴さんで、寺に住み込んで生活をしたり修行体験を重ねて禅への理解を深めつつ、作画を進め、退蔵院では今年2022年5月に76面のふすま絵「五輪之画」が完成しました。

退蔵院

そして12月24日~1月9日にかけて「村林由貴が描く禅の世界」と題した特別公開が退蔵院と寿聖院で始まっています。料金は退蔵院が1000円、寿聖院が600円(1月7日~9日は”京の冬の旅”特別公開で800円)です。先日、両方のお寺を訪れ、その見事な作品を堪能することができました。

寿聖院

まず、寿聖院は村林さんがアトリエとして使用された場所で、堂内には2012年から2014年にかけて描かれた絵を目にできます。方丈の”稲穂に雀図”の絵は可愛らしく、伝・狩野永徳作庭の庭園との繋がりも意識した描かれ方でした。書院では”風浪双鯉図”の龍に変化しつつあるという鯉の迫力が素晴らしく、他の部屋の植物や昆虫の絵もみずみずしさとエネルギーを感じる作品でした。

寿聖院

退蔵院の方丈では「五輪之画」と題して、5つの部屋に仏教において万物を構成する地水火風空をイメージした絵が描かれ、村林さんが構想に8年、本描きに3年を要して完成させた作品です。それぞれに思いが込められたことを感じることができました。いずれの絵も写真撮影はできませんが、スマホなどで村林由貴さん自身による無料の音声ガイドを聞きながら作品を鑑賞することができます。この機会にぜひご覧になってみて下さい。

退蔵院

ガイドのご紹介

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京都検定1級に5年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。

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