27日に知恩院の除夜の鐘の試し撞きが行われました。

知恩院の鐘は、日本三大梵鐘のひとつ。残り二つは京都にある方広寺、もう一つは奈良の東大寺です。知恩院の鐘は重さが1万8千貫(約70トン)と伝わり、高さは約3.3mもある大きな鐘です。この鐘は一般の方は撞くことはできず、普段も撞かれることはありません。

撞かれるのは基本的に4月の御忌大会(ぎょきだいえ)の時と12月の除夜の鐘の時で、除夜の鐘が最も有名です。この時は17人がかりで鐘をつき、内1人は親綱に仰向けにぶら下がるようにして全体重をかけて鳴らします。残りの16人は、撞く時以外に撞木(しゅもく:鐘を撞く木の棒)が鐘に当たってしまわないように、それぞれが子綱をもってブレーキをかけています。つまり、鐘を撞く時にだけ子綱を緩めねばならず、親綱担当者との息の合った掛け声が重要になります。

「えーいひとつ」「そーれ」の掛け声に年末を感じる方も多いかもしれません。親綱担当者が撞木の揺れのタイミングを見て「えーいひとつ」と声を出します。その掛け声に子綱担当の僧侶も「えーいひとつ」と声を出し、そして親綱担当が「そーれ」の声で、すかさず鐘楼の木の枠にのぼって逆さまに綱にぶら下がり、体重をかけて思い切り鐘を撞きます。お腹に響く大きな音は周りを囲む人々を驚かせます。

試し撞きでは、例年初めて親綱を握って撞く僧侶の方もおられ、息が合わずにあまり音が響かないこともあります。初めての方にとっては大切な予行演習ですね。本番では独特の雰囲気の中、およそ1分間隔で鐘が撞かれて行きます。除夜の鐘は今年も昨年に続いての事前申し込み制で、今年の受け付けは既に終了していますのでご注意ください。鐘が鳴る様子は動画もありますので、よければご覧ください。なお、今年は鐘が撞かれる合間に「南無阿弥陀仏」と唱えられていました。
ガイドのご紹介

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