仁和寺では御室桜のメインである御室有明は散りましたが「泣き桜」が咲いています。
仁和寺の御室桜は、仁和寺境内にある桜の総称で特定の種類ではありませんが、境内の中門を入って左側に広がる桜苑は「御室有明」という種類で埋まり、この桜が一般的には御室桜と呼ばれています。この御室有明は、背が高くならないのが特徴。桜の下に粘土質の土壌があり土中に酸素や栄養分が少なく、桜が根をのばせない要因のひとつとなっているそうです。
御室有明は見頃が短く、すでにほぼ散っていますが、現在の境内は紅虎の尾などの八重桜が美しく、新緑も綺麗です。そして桜苑の北西角にある一本の桜の「泣き桜」も、見ごろでたいへん見事です。御室桜の中でも特に開花が遅い一本で、清楚な花を咲かせる美しい桜。光に輝く純白の花は格別です。仁和寺では公式に(ようどうざくら)と命名されています。「泣き桜」という名前の由来は諸説ありますが、江戸時代には桜の開花中にしか公開されていなかったため、この最後の桜が散る様子を泣いて惜しんだことから「泣き桜」と呼ばれたともいいます。仁和寺を訪れる際にはぜひご覧下さい。
ガイドのご紹介
京都検定1級に6年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。
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