花と緑が彩る隨心院

山科の南、小野の隨心院を訪れました。6月30日まで、能の間を花が彩っています。

隨心院

隨心院のある「小野」の地は、小野氏ゆかりの土地で、平安時代には小野小町が住んでいたとも伝わります。隨心院には、小町がもらった恋文を埋めたという文塚や、文を張り付けたという文張地蔵があり、化粧井戸や、老年の小町の像(卒塔婆小町坐像)までもが存在しています。毎年秋にはミス小野小町コンテストも行われ、3月の最終日曜日に行われる「はねず踊り」は大勢の人で賑わいます。

隨心院

現在はJR東海の「花咲く京都」キャンペーンの一環で、「花の間」として能の間に美しい造花が彩られています。能の間には、だるま商店さんが描いた「極彩色梅匂(うめいろ)小町絵図」があり、そこにお花が加わることで、さらに華やかに見えます。昨年も行われて好評でしたが、今年はさらにバージョンアップして天井の灯りからも花が下がっているのが印象的でした。

隨心院

これから雨の季節に入りますが、隨心院は基本的に建物内からお庭を眺めるお寺のため、雨の日にも足元が濡れにくいのがおすすめポイント。苔の艶めきは雨の日にこそ素晴らしいものがあります。能の間の奥に座してお庭を見ると、まるで額縁に入った絵画のように風景を楽しむこともできます。ぜひ、自分好みの額縁構図が見られる位置を探してみてください。

隨心院

なお、本堂の屋根の葺き替えは終わったようで、久しぶりに本堂を見ることができました。ただ、本堂内部床が傷んでいるそうで、その修復は今後行われるそう。6月頭現在で、立ち入れるのは濡れ縁までです。それでも久しぶりの眺めを楽しむことができます。能の間の造花の展示は6月30日まで。この機会に訪れてみて下さい。

隨心院
隨心院

ガイドのご紹介

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京都検定1級に6年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。

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