勧修寺の花菖蒲

山科の勧修寺では、花菖蒲や睡蓮が見ごろになっています。

勧修寺

勧修寺は醍醐天皇が創建した真言宗のお寺で、門跡寺院として皇室から下賜された建物も伝わります。境内にある氷室の池はこの時期、花菖蒲や睡蓮などが彩って華やかです。池は「氷室」の名は冠していますが、氷を保存しておく氷室があったわけではないよう。実際には、平安時代の1月2日にはここに張った氷を宮中に献上し、その厚さによって五穀豊穣を占ったといわれています。

勧修寺

花菖蒲はアヤメやカキツバタと見分けがつきにくいとされますが、花菖蒲の簡単な見分け方は「花の付け根が黄色くなっている」こと。慣れてくればそれぞれの花も見分けが付くようになります。花菖蒲の中でも細かい種類は豊富にありますが、勧修寺の境内は白系統の明るい色彩の花が多い印象です。

勧修寺

6月3日に訪れると、花菖蒲が見頃となってました。境内にはアジサイも多く、京都の名所のひとつに数えられるほど。木陰で転々と咲く青色系統のアジサイが多いのが特徴で、涼やかな印象があります。そろそろこちらも綺麗になりつつあります。また、一部の葉を白く染めるハンゲショウ(半夏生)が、白い姿を見せてきました。6月の勧修寺はまさに花が旬な場所です。睡蓮も多いですが、午前中の方が開いている花が多いでしょう。

勧修寺

ほかにも藤原高藤にまつわるロマンスや、皇室ゆかりの建物、水戸黄門寄進の灯籠、琵琶湖からやってくる野鳥など、見どころが多いお寺です。是非、じっくりと拝観をしてみて下さい。

勧修寺

ガイドのご紹介

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京都検定1級に6年連続最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。「京ごよみ手帳 2022」監修。特技はお箏の演奏。

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