近衛邸跡のイトザクラ

近衛邸跡のイトザクラ(しだれ桜)が見頃を迎えています。

近衛邸跡

今年はここに来て寒い日が続き、桜の開花がなかなか進んできません。24日は民間各社のソメイヨシノの開花予想日でしたが、開花ませんでした。ウェザーニューズは3月26日に予想を変えています。近衛邸跡や出水の小川を除くと早咲き桜もまだチラホラ咲き程度。見頃は来週後半からになりそう。ソメイヨシノは4月に入ってからの見頃となりそうです。

近衛邸跡

京都でもいち早く咲くしだれ桜が植わるのが京都御苑の近衛邸跡です。近衛家は、代々摂政や関白を務めていった五つの家・五摂家のひとつ。近衛邸は、1520年~30年頃の風景とされる洛中洛外図屏風(歴博甲本)にもしだれ桜が描かれており、京都でも大変古い歴史がある桜名所です(ただし当時の近衛邸は、現在の同志社大学新町校舎付近にありました)。場所を変え、時を超えても、往時を思わせる桜を眺めることができるのも京都のすごいところかもしれません。

近衛邸跡

幕末の孝明天皇はこのような歌を詠みました。「昔より 名にはきけども 今日みれば むへめかれせぬ 糸さくらかな」。「昔から評判を聞いてはいたけれども、今日見てみると、なるほど目が離せなくなるほどに美しい糸桜であることだ」といった内容です。近衛邸跡の現在のイトザクラは当時から代替わりをしていますが、現代に生きる私たちも「目が離せない」ほどの桜の美しさを感じることができます。

近衛邸跡

イトザクラ(しだれ桜)の上品な姿は人々を優雅な気持ちへと誘います。また、近衛邸跡には早咲きの桜だけではなく、遅咲きの紅しだれ桜も植えられていて、例年4月初めにかけて楽しめる桜の名所となっています。今出川駅からも近く、交通の便がよいのも強みでしょう。2022年には笹屋伊織の茶店ができて人気を集めています(休憩所なのでどなたでも入れます)。

散策・講座のお知らせ

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京都の桜 徹底解説 2024年「京都の桜のめぐり方」

【散策を受付中】
4月2日(火)09時30分~12時頃
京都水辺のさくら並木散歩 歴史を秘めた岡崎から疏水・鴨川を巡る

【散策受付予定】
4月5日(金)午後、4月8日(月)午後、4月9日(火)午後
 → 行き先未定

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