5年ぶりの公開!蹴上浄水場のツツジ

蹴上浄水場のツツジが29日まで5年ぶりに一般公開されています。

蹴上浄水場

地下鉄・蹴上駅すぐにある蹴上浄水場のつつじが、27日~29日に5年ぶりに公開となっています。浄水場内には斜面強化のためにたくさんのツツジが植えられており、その数は4600本もあるそう。丸いツツジの刈り込みが立ち並ぶ様子は、少し離れて見るとまさに圧巻です!28日に訪れると、5年ぶりとあってか多くの人が訪れていました。

蹴上浄水場

場内はかなりアップダウンがあるため、一番上を目指す方はご注意ください。その分、東山の新緑や京都の街並みを美しく望むことができます。第2高区配水池にはキッチンカーが来ていました。

蹴上浄水場

浄水場の見どころはなんといっても、ツツジのトンネル。花咲くツツジの中へと入っていけば、そこは秘密の抜け道のようです。5年ぶりとあって心配しましたが、以前のように通り抜けることができました(行列ができるほどでした)。

蹴上浄水場 ツツジのトンネル

蹴上浄水場は、琵琶湖第2疏水の開通に伴って、日本最初の急速ろ過式の浄水場として明治45年(1912年)に完成しました。それまで京都市民は井戸水、つまりは地下水に頼っていたため、水質も悪く、日照りが続くと枯れてしまうこともあり、水道は画期的なものでした。開業当時の京都の人口は約50万人でしたが、給水人口は4万人程度からスタート。その後、給水能力を増強しながら、今でも変わらず琵琶湖疏水の水を使っています。

蹴上浄水場

第2疏水は水道水として使うことを目的に作られたため、汚染を防ぐためにその道中のほとんどをトンネルで水を引いています。平成11年には琵琶湖の水位が下がった時でも取水ができるよう、連絡トンネルが開通しています。蹴上の船溜りでは、第1疏水と合流しているところを見ることができます。蛇口をひねれば当たり前のように出てくる水ですが、これも先人たちの努力があってこそですね。蹴上浄水場は京都の水についても学べる場所です。

蹴上浄水場

第一高区配水池は、平成26年から29年にかけて更新されましたが、明治45年当時のレンガ造りの流入弁室・流出弁室、外壁は保存されて外観は残されています。流入弁室・流出弁室は、工事中に曳家工法も使ったそうです。蹴上浄水場の上のほうまで登るのは大変ですが、時間・体力が許せばぜひ登ってみてください。

蹴上浄水場

ガイドのご紹介 吉村 晋弥

京都検定1級に7年連続の最高得点で合格(第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。BS朝日「あなたの知らない京都旅」、KBS京都(BS11)「京都浪漫」出演。特技はお箏の演奏。

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