三十三間堂の春桃会 2025年

3月3日はひな祭り。京都各地で行事が行われましたが、三十三間堂では、春桃会があり境内が無料公開されました。

三十三間堂 春桃会

三十三間堂は、平清盛が後白河上皇のために寄進をした千体観音堂として知られるお寺です。鎌倉時代の火災後の再建ではありますが、創建当初の仏像もあり、また院政時代の巨大建築の名残として日本史上も大変価値が高いお堂です。通常は600円の拝観料が必要ですが、3月3日は三十三間堂と同じく「三」が二つ並ぶことにちなんで無料公開されます。

三十三間堂 春桃会

この行事は春桃会と書いて「もものほうえ」とルビが振られているのも面白いところ(「しゅんとうえ」でもよいようですが)。この日限定の女性のための桃のお守りの授与や、雛うどんが人気を集めます。堂内では真ん中の最も大きな千手観音像(中尊)の隣に雛飾りが並ぶという、一風変わった光景も目にすることができます。さらに中尊と結ばれた結縁綱を握って参拝ができるのもこの日だけ。また、堂内の奥には東風壇(とうふうだん)と呼ばれる高い通路が設けられ、通常よりも目線が高く観音像を眺めることができるのも特徴。多くの方々で堂内は賑わっていました。

三十三間堂 トークショーに集まった人々

また、今年は午後3時33分から、みうらじゅんさんといとうせいこうさんによる「みなさまもお堂で逢いましょう!」と題したトークショーがあり、お堂の外もすごい人出でした。夜には有料の「京都三十三間堂で逢いましょう!」も行われたようです。『見仏記』の執筆など仏像がお好きなことで知られるお二人は、その第1巻で「三十三年後の三月三日、三時三十三分に三十三間堂の前で会いましょう。」との約束をしたことが記されており、当時の1992年から今年が33年経つことになります。

三十三間堂にて

無事にこの日を迎えられたことは、大いに感慨深かったこととお察しします。メディアのニュースにもなっており報道陣も多く来られていました。午後には朝からの雨も上がり、待ちわびたファンの方々をはじめ多くの聴衆に囲まれて、笑いもありながら軽妙なトークが繰り広げられました。今年は特別だった三十三間堂の春桃会です。

三十三間堂にて

ガイドのご紹介 吉村 晋弥

京都検定1級に8年連続の最高得点で合格(通算10回合格。第14回合格率2.2%)、「京都検定マイスター」。気象予報士として20年。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。BS朝日「あなたの知らない京都旅」、KBS京都(BS11)「京都浪漫」出演。特技はお箏の演奏。

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3月10日(月)13時~16時頃
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