8月8日に、五条坂にある若宮八幡宮で太鼓の奉納が行われ、見事な演奏を見ることができました。
広島で、集中豪雨による甚大な被害が生じてしまいました。多くの人命が失われ胸が締め付けられる思いです。レーダーエコーを見ると非常に予想が難しいパターンで、雨がある程度降ってからでないと、警戒を呼び掛けるのは難しかったかもしれません。浸水被害では見た目のインパクトに比べて命が失われる割合は低いのですが、土砂災害は死亡率が非常に高く、とにかく巻き込まれることを避けなくてはなりません。集中豪雨は事前の注意喚起が難しいことが多く、異常な雨の降り方を感じたら「崖から離れた上層階の部屋」にまずは避難をして下さい。今回も、亡くなられた子どもは1階にいたそうで、もし2階に逃げていたらと思うと、本当に残念です。今週はまだ不安定な天気が続きますので、全国的に雨の降り方には十分にご注意ください。
五条坂では8月7日から10日まで、五条坂陶器まつりが例年行われます(今年は台風のため9日・10日が中止)。若宮八幡宮には陶器の神・椎根津彦命(しいねつひこのみこと)を祀る陶器神社があり、期間中は珍しい陶器神輿も登場します。8日の午前中は陶器神輿が五条坂一帯を巡行している間に、若宮八幡宮で乙訓太鼓同志会の皆様による奉納太鼓がありました。
演奏されたのはどれも激しくリズミカルな曲で、全国に伝わる有名な太鼓が演奏されました。夏の暑い時期とあって太鼓を叩くのは大変だと思いますが、汗をいっぱいにかきながら、質の高い素晴らしい演奏を見させていただき感動しました。日頃からよく練習されているのだと思います。奉納は毎年行われているそうで、降水確率が50%以上だと中止をするとのこと。今年は台風が接近中の中、無事に演奏を楽しませていただきました。
特に私が感動したのは最後に奉納された「ぶち合わせ太鼓」です。神奈川県の三浦半島に伝わる太鼓で、かつては漁師たちが競い合って太鼓を叩いて勝負をし、勝てば大漁が約束される一方、負けた方は太鼓の皮を破られて海に捨てられるという、なかなか凄まじい太鼓です。今回の奉納では、夏バテを吹き飛ばすような非常にエネルギッシュな演奏を見せていただきました。動画もありますので、ぜひご覧になってみてください。来年以降も、また見たいと思った素晴らしい太鼓の演奏です。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。