先日、西陣一帯で行われていた都ライトを訪れました。町家と灯りが融合したライトアップイベントです。
都ライトは、今年で10回目となる町家のライトアップイベント。ライトアップに合わせ、京都や日本文化にまつわるものを中心とした、様々な展示・体験・パフォーマンスが開かれます。今年は11月7日~9日までで行われていました。メインの会場は浄福寺通の「大黒町」一帯。石畳が美しい一帯で、京都らしい風情が漂う街並みの場所。そこから上立売通から、六軒町通、五辻通を経て、上七軒一帯までの町家にも点々と芸術作品が置かれており、夜の上七軒も石畳で美しい街並みを楽しむことができました。
今回は運よく一日数名限定の三脚使用申請が通りましたが、事前申請以外では三脚が使用できませんのでご注意ください。都ライト実行委員会は、京都市内を中心とした大学の有志学生で組織されていて、受付や現地誘導なども学生の手により行われています。都ライトでは、町家を外から照らすのではなく内側にライトをおき、格子を通じて通りに美しい光を漏れ出させて、町家の暮らしで灯されてきた灯りの暖かさを表現しようとしています。
京都は古い町家がまだ多く残っている一方で、その姿は年々減り続けており、都ライトのイベントを通じて、町家やそこで営まれてきた暮らしの魅力を来場した方に感じてもらうことで、町家を後世にのこすひとつの力となることを目指しているそう。以上は、都ライトのホームページを参考にしました。実際に現地に訪れてみると、格子を通して作り出される芸術的な明かりが確かに印象的。よくよく注意して足元を見てみてみると、それまで気がつかなかった光の模様が見えてきたりもします。
今年初めて訪れましたが、それぞれの通りのライトアップにもテーマが設定されていて、特に写真を撮る方はそのセンスを試されているような気がしました。私はひねった写真は撮れませんので、記録用に撮って行きましたが、撮る人によって全く表情が違った写真が残るのが都ライトの特徴でしょうか。カメラマンを通じることで、主催者の意図が伝わって行くとよいですね。また、紙芝居など数々のイベントも行われていて、町家の中と外、人と人とのつながりを感じることができました。今回は予習不足であまり見ることができませんでしたので、是非また来年以降も足を延ばしてみようと思いました。
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ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)
気象予報士として10年以上。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。2011年秋は京都の紅葉約250カ所、2012年春は京都の桜約200カ所を巡る。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。毎月第2水曜日にはKBS京都ラジオ「笑福亭晃瓶のほっかほかラジオ」に出演中。特技はお箏の演奏。