沖縄の梅雨明けは異常なのか?


沖縄で統計開始以来最も早く梅雨明けさせました。報道では、最速の梅雨明けを強調し「今年の梅雨は異常」という表現をしているところもありました。果たして本当にそうなのでしょうか?
6月9日での沖縄の梅雨明けは、確かに1951年以来で最も早いものです。では2番目はいつかというと6月10日。今年と1日しか違わず、さらに1971年・1980年・1996年の3回もあります。6月14日での梅雨明けも2回あります。この数字を見ると、今年の梅雨明けは際立っておかしいとは言えず、私は統計的には十分にあり得る範囲だと思います。異常気象の目安である30年に1回の頻度にも当てはまらないでしょう。
ただし、那覇では3日前の6月6日からすでに天気は晴れており、日照時間は各日7時間以上もありました。その中で、なぜ今日の発表か?梅雨入りや梅雨明けは、人間の意図的な判断が入っていることはこれまでも書いてきました。詳しく沖縄の天気や予報を見ていたわけでは無いので分かりませんが、気になるところです。
さて、沖縄の梅雨が明けたということは、梅雨前線は北上して、より九州・四国・本州に近づいてくることになります。となれば、それらの地域でも今年の梅雨明けは早いのでしょうか。まず、京都を含む近畿地方の梅雨明けの平年は7月21日。沖縄で6月10日に明けさせた1971年で7月28日、1980年で7月20日、1996年で7月11日と、ばらばら。沖縄で6月14日に開けさせた年も、近畿の梅雨明けは7月24日と7月13日。以上のように、平年より早い年もあれば遅い年もあり、統計上の因果関係は無いように感じます。
いずれにしても、過去の梅雨明けの記録から1日だけしか早くないにも関わらず、ことさらに観測史上最速と強調することには違和感があります。沖縄の梅雨明けは、九州・四国・本州の大雨の季節の本格到来を告げるものです。毎年、集中豪雨で人が亡くなるなど被害が出る事実があります。報道はそのことへの備えの方こそ、強調して伝えてほしいと私は思います。早速、今週土日には大雨の気配もあります。
京都では1時間に30mm以上の激しい雨は、6月から10月にかけて発生しています。大雨の季節はまだまだこれからなのです。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として9年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。散策メニューはこちらから

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です