花傘巡行と還幸祭 2011年 祇園祭


7月24日は祇園祭の花傘巡行還幸祭が行われました。動画や写真などを撮って来ました。

花傘巡行

まずは花傘巡行の全行程の動画です。10分以上ありますが、行列を見てきたように気分になれるかもしれません。花傘巡行は昭和41年に、それまで24日に行われていた山鉾巡行の後祭(あとのまつり)が17日に統合されたのをきっかけに、代わりとして始まりました。その名の通り、花傘が各所に登場し、約千人もの人が参列する華やかな行列です。晴れて暑い日でしたが、子どもも頑張って参列していました。

四条大橋は給水ポイント。八坂神社のゴールまでもう少しのところです。皆さんは励まし合って歩いて行かれたのが印象的でした。子ども神輿や児武者などは可愛らしく、神饌行列や花傘娘たちは美人ばかりでした。隔年交代で八坂周辺の4花街が2つづつ巡行に参加します。今年は、先斗町と祇園東の舞妓さんでした。

八坂神社での舞踊奉納

巡行は八坂神社へ向かい、石段下で舞妓さんなども乗物から織ります。皆さん本当にお疲れ様でした。その後は、舞殿で舞踊の奉納が行われます。巡行に参加している方たちのメインイベントは、実はこちらなのです。
少しですが舞踊の様子も動画で紹介します。どれもこれも素晴らしいものばかりでしたが、特に久世六斎保存会の獅子舞が驚きの芸当でした。舞妓さんの舞踊は品があり、ほれぼれするような美しさです。

還幸祭

夜には八坂神社のお神輿が御旅所を経て氏子町内を練り歩き、八坂神社へと戻っていきます。西御座の様子を動画でアップしました。狭い通りいっぱいに輿丁が広がって、熱気がものすごいです。

神輿が八坂神社に戻る深夜に神霊を社殿に遷す儀式が始まります。境内の明かりは全て消され、カメラはもちろん携帯電話の光も全て禁止。声も出せるような空気ではありません。そのような雰囲気の中、神職が出す「おぉ~おぉ~」の声と、時折鳴らされる箏の音だけが響き、異空間の演出がなされます。神職の特殊な声は長鳴鳥(ながなきどり)を意味し、天照が岩屋に隠れて天地が暗闇に包まれた時に鳴かせた鳥の声なのです。

境内は真っ暗ではなく、人の姿や空を見れば雲の形もはっきり分かります。現代の夜の明るさを感じます。神事が終わると明かりがともり、しーんとしていた人々も一斉にざわざわし始めます。面白いのは蝉が鳴き出したこと。神事の暗闇の中では蝉も静かにしてくれていたようです。
祇園祭の行事も残すところあとわずかですね。
なお、試験的に動画と写真を同時に載せてみましたが、写真が動画の下に隠れてしまう不具合が出ています。写真だけを表示できる位置に画面を移してご覧ください。

ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として9年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。散策メニューはこちらから

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