台風12号は四国へ!京都でも3日は大荒れに警戒を


【3日追記:こちらの記事は内容が古いため、解説が最新のものと異なっています。情報は新しいものをご確認ください。】
台風12号の進路が定まってきました。一昨日の予想よりさらに西へ向かい、直撃を受けてしまうのは四国・中国地方となりそうです。京都でも次第に風雨が強まり、3日いっぱいは暴風雨に警戒が必要です。
気象庁2日12時発表の予報では、3日未明に四国に上陸し、そのまま北へ進んで中国地方から日本海へと抜けて行きます。その後はたいてい北日本へ進むことが多いのですが、この台風は東の高気圧に阻まれて沿海州へと進む予想です。動きは当面ゆっくりで、暴風雨が長く続きます。また、群馬や北海道でも記録的な大雨となっています。特に今は北海道で危険な降り方をしており、被害が非常に心配です。離れた場所でも大雨には注意が必要です。
紀伊半島の東側では記録的な雨量となる見込みで、3日昼までの24時間に多いところで800mmというとんでもない雨量が予想されています。しかし、報道機関ではこの800mmを強調し、同じ「近畿」「東海」に含まれる岐阜や京都の北部まで「800mm」の予想圏に含めていました。これはまったく誤った報道です。正しくは、近畿で明日昼までのいずれも多いところで、北部250mm、中部400mm、南部で800mmです。東海では岐阜で同じく200mmの予報。放送枠が限られているとはいえ、脅かし過ぎればよいのではなく、なんとか正しく伝えて頂きたい。
上記に出てくる800mmと言う数字。これだけを聞いてもどれくらい危険なのかが伝わりづらいと思います。分かりやすくすると、「100mmの雨は1m四方にペットボトル(500ml)で200本分の雨」に相当します。ということは、800mmの雨は1m四方にペットボトルで、なんと1600本もの量!!想像してみて下さい。1600本ものペットボトルを。これがわずか1日で1m四方に降るのです。当然、もっと広い範囲で同様の雨が降るとどうなるか。「砂場の山にジョウロで水をかけたように山は崩れ、川は簡単に溢れてしまうだろう」といったことが、よりイメージしやすくなったかと思います。
一般には24時間で100mmを超えれば大雨、300mmを越えると大規模な土砂災害が起こる危険が高まると言われています。今回予想されている数字と比べると危険度が分かると思います。特に、人命の意味では土砂災害が最も死亡リスクが高い。土砂災害は山崩れ・がけ崩れ・土石流などですが、土石流は山津波とも呼ばれ、家を簡単に破壊してしまいます。亡くなる方の多くは「自宅」で被害にあう傾向にあり、急傾斜地のそばにお住まいの方は、風雨がピークを迎える前に早めの非難を念頭に置いて下さい。「自宅」が安全ではない場合があります。山崩れなどは前兆として、斜面から水が噴き出す、小石が落ちてくる、いつもとは違う”臭い”がすることもあるようです。
また、風についても注意が必要です。今回は四国を覆ってしまうほどの巨大な「台風の目」があり、中心が近づくと風雨が弱まる可能性が高いでしょう。ただ、風は突風として強く吹く恐れがありますので、雨音が弱まり外が明るくなっても、不用意には雨戸を開けないでください。風圧や、風によって舞いあがる小石などで窓ガラスが割れてしまうと、反対側の窓がやられたり屋根を持っていかれることがあります。「風圧は、風速の2乗」です。5m/sの風が20m/sになると風圧は16倍になります。
沿岸部では高潮、高波などにも警戒が必要で、河川や用水も含めて危険な場所には近づかないことを徹底してください。必ずと言っていいほど、事故で亡くなる方が出てしまいます。川へ水位を見に行くのはもってのほか。命のリスクを冒してでもすべきことかを、よく自身に問いかけて下さい。
京都では、台風の中心からは少し離れますが、台風の規模が大きいのと進行方向右手側で風が吹きやすく、雨も山沿いを中心に警戒が必要です。紀伊半島で多くは雨として落ちて行きますが、再び京都の山でその残りを降らせていきます。3日の観光は残念ながら見送るのがベスト。無理して天気の最悪な日に動くよりも、風邪でもひいたと割り切って、さらに美しい日に京都を満喫しにいらしてください。
最後に台風後の天気を。台風一過とは今回はなりませんが、遅れて6日から「秋晴れ」がやってくる予報です。今年最初の気持ちのよい秋晴れ。できれば誰も亡くなることなく、美しい空を眺められることを願ってやみません。
以下、参考となるページへのリンクを記載します。

  • 台風情報 → 必ず最新情報をご確認ください。
  • 気象庁 警報・注意報 → 注警報文から暴風・大雨の見通しや土砂災害警戒情報などが分かります。
  • 川の防災情報 → 河川水位とアメダスに載っていない雨量も分かります。川が心配な時は現地へ見に行くのではなく、まずこれを見ましょう。避難判断水位なども分かりやすく出ています。だだし、水位は必ず「10分毎」で見て下さい。基本設定が「1時間毎」になっているという重大な欠陥があります。豪雨時にはほんの10分で大幅に水位が上がることもよくあります。
  • 避難勧告 → 避難勧告や避難準備情報は市のホームページに記載されます。市町村によっては問い合わせをすればメールで届けてもらうこともできます。
  • 防災情報ポータル → 各都道府県がこのようなページを設けていることも多いです。「災害情報+都道府県名」でネット検索してみて下さい。
ガイドのご紹介
吉村 晋弥(よしむら しんや)

吉村 晋弥気象予報士として9年目。第5回京都検定にて回の最年少で1級に合格。これまでに訪れた京都の観光スポットは400カ所以上。自らの足で見て回ったものを紹介し、歴史だけでなくその日の天気も解説する。特技はお箏の演奏。散策メニューはこちらから

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